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どん底からの成功法則(2ページ目)

ホームレスから年商102億円の社長になった堀之内九一郎氏が明かす「どん底からの成功法則」。これは彼が半生をかけて、体得した「仕事と人生の決算報告書」でもある。読めば、前向きな気持ちになるはずだ。

執筆者:藤井 孝一


【1】

人はどん底からでも這い上がり、成功することができる。もし、あなたがどん底に突き落とされたら、まず真っ暗闇のどん底に膝をつき、地面の冷たさを知ることから始めたらいい。

そうしてとことん反省するのだ。「真の反省」をすればこれまで思いもしなかった考え方に出会うはずだ。そこで感じる絶望や自己嫌悪などマイナスの感情が、強力な飛躍のエネルギーになるはずだ。

つぎに針の穴ほど小さくてもいいから希望を見つけるのだ。その小さな希望が、暗闇の中で成功への道を示してくれるはずだ。

もし、希望の針穴が見つからないなら、過去を振返り、どんな小さなことでもいいから、成功体験を思い出したらいい。それをかき集めて意識的に大きくすれば、やがて大きな塊になるはずだ。

人間は、もともと自分のことを最大限評価したい存在だ。だから「自信のカケラ」を寄せ集めれば、どん底にあっても自信過剰になれるくらいの自信を持つことができるはずだ。

【2】

誰しも5年前の自分を思い返せば今の自分の姿に納得できるはずだ。たとえば今の仕事や生活に満足しているなら、5年前に自分がやっていたことは正解だったと思えるはずだ。

逆に壁にぶち当たっている人が、5年前の自分を振返っても、満足できる生活をしていないのではないか。要するに今の突き当たっている問題の遠因は5年くらい前の自分が作っているのだ。

言い方を変えれば、今、何をやっているかを見れば、5年後の自分が見えるということを意味する。5年後の姿は今、あなたの眼前にある鏡に写っているのだ。

もしあなたが、自分に恥じるところなく、毎日仕事や、会社や、社会のことを一生懸命に考えて生きていると胸を張って言えるなら、5年後の自分にもきっと満足できるはずだ。

自分の5年後が見える人は、こうして未来を見ている。どん底にいる人も、希望の針穴を見つけ、今できることを懸命にやれば、鏡に5年後の姿が見えてくるはずだ。それを糧にすれば、必ず這い上がることができる。

【3】

人間「落ちこぼれ」のレッテルを貼られてからが、真の力の見せどころだ。落ちこぼれだから人一倍働き、人一倍考える。世で成功者といわれる人たちは、人一倍働き、人一倍考えてきた人だから、落伍者こそ成功のチャンスを与えられていると考えることもできる。

すべてを捨てて、生きていくために必死な目をしている人間だからこそ、周囲の人も見捨てないのだ。本当の助けの手が欲しいなら、まずすべてを捨てることから始めなくてはならない。

自分はかつていい生活をしていた、とか、一流大学を出たとか、そんなプライドはじゃまだ。必要なのは、ただ自分の定点を厳しく認識する目だ。そして自信のかけらを拾い集めて描き出した未来だ。

どん底で自分の現実を受け止め、すべてを捨てて絶望の焦燥の波におぼれながら、真正面から反省することはつらいことかもしれない。だがそれができたものだけに希望の光は差してくるのだ。

【4】

成功できる人間は、おちょこだけ渡されて「プールの水を空にしろ」と命じられたときに、とりあえずおちょこで水を汲み出しはじめる人だ。ほとんどの人は「おちょこでプールの水をくみ出すなんてばかげている」と言い、何もしない。

だが、成功できる人間とは、どんなに効率が悪くても、それでもとにかく最初の一歩を踏み出す人間だ。

おちょこで汲んでいるうちにコップを見つける。コップで汲んでいるうちに、次はポンプを見つける。そして本当に一気に水を汲み上げてしまうのだ。

はじめはいびつな一歩かもしれない。それでもとにかくできることから始めるべきだ。もがくうちに効率的な方法を見つけるかもしれない。こうしていずれ目標を達成することができるはずだ。

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