適正金額はどうしてわかりにくいのか?
前ページで管理費の使途についてお話ししましたが、一つひとつの項目金額が適正かどうかを判断するのは容易ではありません。
マンションは世帯数も共用施設のグレードも管理会社への委託内容も様々ですし、よそのマンション管理費の内訳を知る機会は少なく、金額を比較することが難しいからです。ところが規模や管理形態によらない特定のサービス費用を比較することで管理費が割高かそうでないかを比較することができるのです。具体的に下記をご参照ください。
項 目 | 適正金額(円) | 単 位 | 備 考 |
管理員人件費 | 250,000 | 1人当り月額 | 土・日休日 通勤管理 (8時間勤務) |
機械式駐車場保守 | 4,000 | 1台当り | 保守回数は年間4~6回 |
エレベータ保守 | 65,000 | 1台当り月額 | フルメンテナンス契約 (高層物件は除く) |
建築設備定期検査 | 1,500 | 1戸当り年額 | |
雑排水管清掃 | 4,000 | 1戸当り単価 | |
事務管理業務費 | 2,000 | 1戸当り月額 |
注)あくまでひとつの目安とお考えください。
専門コンサルタント業者の台頭
最近は、管理費等のコストダウンを専門に行うコンサルタント会社も登場してきました。東京都中央区銀座に本社のある(株)シーアイピーでは次のようなフローで「管理費削減支援サービス」を行っております。
1)管理委託契約書・管理規約・決算書等の書類分析
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2)管理会社の問題点、要望を現地でリサーチ
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3)管理委託費用の適正化による概算金額算出
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4)管理委託仕様書・見積内訳明細書の作成
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5)見積参加業者の公募(新聞広告など)
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6)下請け(外注)業者の差換え
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7)管理組合にて各業者の折衝
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8)業者の決定、総会決議
保守点検業者を一般公募し、競争原理を働かせることで管理費のコストダウンを図ろうというコンセプトです。これを機会に、ご自宅の管理費がどのように使われているのか、金額は適正な水準であるか今一度見直してみてはいかがでしょう。