企業のIT活用/システム導入方法

目的に合うITベンダーを選択・決定する方法(2ページ目)

RFP(提案依頼書)を発行した後、ITベンダーからの提案を待ちます。その間に評価基準を作成しておきます。いよいよ発注するITベンダーを選択していきます。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

得点配点

全体を100点とした場合の項目毎の点数を決めていきます。例えば、

実現可能性 20点
RFP 各項目の実現度 30点
ITベンダーの信頼度 20点
コスト 30点

のように何を重視するかで決めていきます。これで準備作業は終わりです。

提案内容の審査

提出締切日までに提出のあったITベンダーから発注する企業を選定していきます。 審査委員会を招集して、提案内容の審査を行います。この時に準備した評価項目でチェックしていきます。 審査会のメンバーには役職者や現場担当者、また外部の専門家を入れてアドバイスを受ける場合もあります。

審査はITベンダーから提出してもらった書類に基づいて行う書類審査や1社づつプレゼンテーションで審査を行う方法があります。 時間的余裕があれば、プレゼンテーションによる審査をおすすめします。ITベンダーがどこに力点を置いて提案をしているのか伝わってきます。

プレゼンテーション

ただ、ITベンダー側では受注に結びつけたい気持ちから、プレゼンテーションのうまい社員を投入してきます。

審査会としては提案内容よりもプレゼンテーションのうまさに評価がひきづられる場合がありますので注意が必要です。 また、評価は項目をクリアしたら○とします。 どうしても魅力的な提案項目があると、心理的に他の項目も優れたものに見えてしまいます。反対に他のITベンダーの提案が不当に評価されてしまいます。

外部の専門家を審査会のメンバーに入れて、心理的にプレゼンテーションにひきづられていないかどうかチェックしてもらうのも有効です。


評価が終わったら、すぐに発注するITベンダーを決定して通知をします。 落ちたITベンダーには評価結果を郵送で通知します。プレゼンテーションまで尽力いただいたので簡単な講評を入れて送ります。

システム開発は1回だけで終わるものではありません。他のITベンダーとも良好な関係が続くようにするための配慮が必要です。

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