ウイルス対策ソフトをインストールしていないパソコンがあること自体が信じられませんが、びっくりするような発表があります。
3割のユーザがウイルス対策ソフトを導入していない
トレンドマイクロ社が2006年5月8日に発表したアンケート結果です。3割のユーザがウイルス対策ソフトを導入していない |
発表によるとウイルス対策ソフトの利用率が70%になっています。つまり3割のユーザがウイルス対策ソフトを導入していません。あれだけ、フィッシング詐欺やウィニーによる個人情報流出などが報道されているのに、対策していないユーザがこんなにいるんですね。
アンケートは一般ユーザが対象ですので企業ユーザの場合はもう少し割合が低くなりますがゼロではありません。
また同じ調査でウイルス定義ファイルの更新頻度について聞いてみたところ「自動で毎日」更新するのは48%で半分以下、「自動で2~3日」が25%、「手動」が16%、「していない」が6%です。ウイルス対策ソフトを導入したら、必ずウイルス定義ファイルは毎日、自動更新にしておきましょう。
ではウイルス対策ソフトを導入していないと、どれぐらいの時間でパソコンは感染してしまうのでしょうか?
いろいろ新手のウイルスが登場しているため感染する平均時間はどんどん短くなりつつあります。ウィンドウズ・アップデートを行わず、ウイルス対策ソフトも導入していないパソコンですとインターネット接続して20分で感染する調査結果が出ています。
ウイルス対策ソフトが更新されない、その理由
企業では最初にウイルス対策ソフトを導入しても更新されないケースが意外に多くあります。経理担当者がシステムの面倒をみることに |
ほとんどの中小企業では、システム担当者を会社が任命していません。といいますか任命できません。まず社内にシステムが分かる人材がいません。そこでエクセルやワードを使いこなせる社員がいると、「パソコンに強い」ということで会社のネットワークの面倒を知らず知らず引き受けることになってしまいます。ホームページビルダーが使えるというだけで会社案内のホームページをつくらされるのも同じパターンです。
パソコンに強い社員がいないと、パソコンは会社の資産という理由から総務担当者や経理担当者が面倒をみることになります。もちろんネットワークの設定などはチンプンカンプンで、「IP」と言われても「あぃーぴぃー、何それ?」という反応です。またシステム担当者がいたが退職したため各部門まかせとなっている会社もあります。つまり管理がしっかりできていない会社が多いということです。
パソコンを導入すると、導入時に業者が設定してくれたウイルス対策ソフトをそのまま使うことになります。問題となるのは更新期限切れです。パソコンに導入されている体験版などは90日程度で期限切れとなります。製品版では1年間で期限切れというのがほとんどです。更新をきっちり行っていないとウイルス定義ファイルの更新ができなくなります。つまり最新のウイルスに無防備となります。
ウイルス対策ソフトの期限切れが近づくと、更新するように案内が画面に表示されます。ところがこの更新が初心者にはハードルが高いものになっています。