企業のIT活用/セキュリティ/暗号化

ファイリングで個人情報漏洩防止

あいかわらず個人情報漏洩が続いていますが、なるべくコストをかけずにできる対策はないでしょうか。ファイリングの極意を応用して対策を考えてみましょう。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

ファイリングで個人情報漏洩防止<br>皆さんの職場では、誰かが急に休んだ時に文書がどこにいったか探すことはありませんか?

「どこにあるの?」
「あの人が持っているのと違う?」
「ちょっと机開けてみよか?みんな証人になってや…」
と言いながら、他人の机を勝手に開けることになります。

個人情報漏洩と文書探しにどんな関係があるのだろうとお思いの方もいらっしゃるでしょうが、関係があるのです。

あいかわらず顧客情報漏洩事件が続いております。多くの企業はネットワークを通じた第三者の侵入を防ぐことを中心に対策をとっています。

ファイアウォールを設置したり、OSのバグをアップデートしたり、もちろん大切なことですが忘れがちなのが足元の対策です。

大容量になったハードディスク

社員が使っているパソコンですが、最近のノートパソコンのハードディスクの容量は標準で40GBあります。前回、阪神が優勝した1985年頃、スーパーミニコンと呼ばれた機械を使っていたことがあります。数千万もしましたが、一番大きなハードディスクの容量が200MBでした。

単純計算すると40GB(40,000MB)÷200MB=200倍になっていることになります。反対に価格は数千万円もしたコンピュータが今や十万円ほどで手に入ります。

20年ほど前、スーパーミニコンが1台でも入っている企業はとっても珍しかったのですが、今や社員一人一人が当時のスーパーミニコンと同じ物を持ち歩いていることになります。

パソコンばかりでなく、PDA(携帯情報端末)が登場したり、今やフロッピー代わりにUSBメモリーを持ち歩いている人も多く256MBが1万円ほどで手に入ります。

これって昔のスーパーミニコンのハードディスクよりも大容量になります。当然、大量の顧客データを保存できます。

社員の情報機器を管理していますか?

ファイリングで個人情報漏洩防止<br>個人情報を狙う犯人であれば、わざわざ技術的に苦労してファイアウォールを破らなくても、会社にある社員が使っている情報機器を持ち出せばそれで目的を達成できることになります。

実際にバイトや派遣会社の人間による個人情報漏洩事件が発生しています。
また出張などで社員がノートパソコンを外へ持ち出すケースも増えています。電車に置き忘れたり、またバックに入れておいて盗まれれば情報漏洩につながります。

では、どうしたらよいのでしょうか?ここでファイリングの技術を応用してみましょう。
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