大企業の人事の学歴差別を吹っ飛ばせ!
学歴は、会社に入ってしまえばほとんど関係なくなる。あとは実力の世界だ。 |
実はこの問題は、この調査に光明がある。
この表は、ディスコ「採用活動に関する調査・2005年10月調査」アンケート結果にある「学生との接触機会の増減(対前年)」だ。スクイージングで絞ることで、いい人材を見過ごすぐらいなら、できるだけ学生との接触機会を増やしたいと考えたいと思っている企業が約7割もいるんだ。
つまり、何とかして最初のスクイージング(大学名による面接可能数への絞込み)を突破し、面接で大学名を超えた力を見せ付ければいいのだ。このスクイージング突破の戦略を、いくつか挙げていきたい。
- とにかく、ナナメ読みで落とされないエントリーシートを書く!
- 内定者である先輩や社員である卒業生(OBG)を捕まえる!
- 学外の人脈も活用する!
- ソニーなど大学差別をしない大企業を探して受ける!
大学名でのスクイージングは免れないが、少なくともナナメ読みの大企業だけでも落とされないように努力をしよう。記事「企業が内定者を決定する過程を考察する」を熟読せよ。
いわゆる「コネ」を活用しよう。リクルーター制度があるなら、必ず呼んでもらえるように伝えなくてはならない。就職課やゼミの教授など、あらゆる学内の人脈を活用し、内定者である先輩や社員である卒業生(OBG)と会う努力をしよう。彼らの紹介さえ得れば、少なくとも書類選考で落とされることは無くなる筈だ。
これも「コネ」だ。親はもちろん、親戚やバイト先の先輩、クラブやサークルの先輩など、すべての信頼できる友人・知人に、希望の会社の内定者もしくは社員がいないか、全力で当たろう。目的は書類選考突破だ。一から信頼関係を獲得しなければならないが、何も努力せず落とされるくらいなら、どんな努力だってできるはずだ。コネは生まれ持っているものじゃない。自分で創るものだ。
トヨタ自動車もテレビ東京も大学名不問と謳っている。学歴差別を本当にしないかどうかは闇の中だが、少なくとも面接まで辿り着ける可能性は、謳っていない会社よりは高いはずだ。
- 基礎力を上げる努力をする!
- 入学偏差値が高い大学の友達を作る!
記事「そもそも、『企業が求める力』って何なのさ?」で紹介した、基礎力を意識して獲得する努力をすることを忘れないでほしい。全て授業に真剣に取り組むことで獲得できる力だ(記事「授業を通して企業が求める力を得る!」参照)。特に「対人基礎力」が面接で測られるので、獲得に全力を尽くせ。就職活動しながらでも伸ばすことはできるぞ。
同じ大学の友達だけでなく、他大の友達を作ることは、自分の視野を拡げる意味で有意だ。そしてさらに「企業の人事が求める力」を持っている可能性が高い大学、すなわち入学偏差値が高い大学の友達を作ることを薦めたい。きっと普段の大学生活自体に、君の従来の大学生活では想定できない時間の使い方や機会の掴み方を学べるかもしれない。特に社会に繋がる人脈の獲得にも有意であろう。
以上、実際に「年収」と「学歴」には相関があるかもしれない。でも入社するまでの話だ。
間違いなく「東一早慶」など入学偏差値が高い大学の学生には、就職活動におけるアドバンテージがある。それは大学入学前の努力の賜物であって、それを僻んでも仕方ない。
『PRESIDENT』2006.5.15号にこんな記述がある。人事部の社員の覆面対談だ。
「志望校に落ちて二流大学に入ったけど、こんちくしょうと奮起した学生と、一流大学の下位クラスの学生とどっちが上なのかとなれば、あんまり差が無いんじゃないかな。逆に入試に失敗したけど、会社に入ってがんばろうと発奮する学生の方が有名大学の下位クラス出身者より仕事で成果を出すということは十分ありえるよ。」
学歴は、会社に入ってしまえばほとんど関係なくなる。あとは実力の世界だ。よって、
在学中に学力を軸にした「企業が求める基礎力」を獲得し、
スムースにエントリーシートや筆記試験など書類選考を突破し、
面接で一流大学の学生に負けない「企業が求める基礎力」さえPRすれば、
学歴差別も、学歴に付随する年収格差も、全く気にする必要なんて、無い。