理想と現実とのすり合わせを事前に行ったのか?
第一志望だった会社に内定を取ったのに、なぜ「不信感が高まり」「やりたいことができない」と考えてしまったのだろうか。第一志望だったのだから、その会社はあなたにとって「信頼でき」「やりたいことができる」ことを、内定をもらう前までに確認したはずだ。もししていなかったのなら、猛省だ。現実が理想とかけ離れていることに衝撃を受けることを「リアリティ・ショック」と呼ぶ。このショックが大きい会社ほど、早期退職が多いことは想像に難くない。このショックを低減する方法が、「フィージビリティ・スタディ(実行可能性調査・裏打ち)」である。内定をもらう以前にちゃんと「フィージビリティ・スタディ」を行っていれば、今回のような事態を少しは防げたであろう。
そもそもこの「リアリティ・ショック」を低減する責任は、企業側にもある。例えば採用活動において「仕事の現実」をありのままに応募者に伝え、応募者がセルフスクリーニングした上での正式応募を促すことだ。この手法を「RJP(Realistic Job Preview、現実主義的な仕事情報の事前提供)」と呼ぶ。もちろん、インターンシップの積極的な実施もリアリティショック低減に有効だ。またギャップジャパンのように新卒採用とは別の、アルバイトからの社員登用の道を多く開くことも望まれる。中には大学を中退して社員になる人もいるそうだ。究極のフィージビリティ・スタディと言えよう。
さて、本題に戻ろう。今回は「フィージビリティ・スタディ」の中でも最も大切な、「内定後のフィージビリティ・スタディ」をインターンシップで実施したことになる。その結果、この時期で辞退を考える機会を得たことは、ある意味ラッキーなのかもしれない。
入社前ギリギリに、理想と現実とのすり合わせを行った結果、ギャップを感じた。
さあ、このギャップ、我慢すべきなのか? 我慢せず辞退すべきなのか?
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