自己PRはESのキモとなる部分

自己PRはESのキモとなる部分

自己PRはESのキモとなる部分


エントリーシート(ES)を書く時、面接に臨む時、いつでもとっさにスラスラと書ける・言えるようになりたい「自己PR」。

この作成が就職活動においての要(かなめ)であり、最も難しい作業でもある。しかし、とことん時間と労力をかけて、納得できる「自己PR」ができたなら、きっと就職活動はうまく行くだろう。なぜならば、その言葉こそ、君そのものであり、君の将来の可能性を描く言葉なのだから。

ゆっくり読んで、珠玉の「自己PR」を作ってみよう。


ステップ1. まずは「価値観・こだわり」を明確にしよう!


子供の頃から、ずっと抱いていた君の価値観・こだわりって何かな?

子供の頃から、ずっと抱いていた君の価値観・こだわりって何かな?


今、目の前にあるエントリーシート・履歴書は、当然志望会社に提出するものだ。明日の面接で語る自己PRも、当然志望会社に向けて話すことだ。ここで忘れないでほしいことは、自己PRは、志望する会社によって書き分けることだ。

陥りがちなミスは、志望会社に関わらず、同じ自己PRを書いたり述べること。このミスが「棒読み自己PR」へとつながり、書類選考に落ちたり、面接に敗退することになる。

自己PRは、志望する会社によってなぜ違うのか?
その理由は以下の二つ。
  • 会社の事業内容や社員の仕事内容などによって、実現できる「やりたいこと」が変化するから。
  • 他社でも使える普遍的な内容では、熱意を面接官は感じないから。
考えてみれば当たり前のこと。みなさんは好きな異性に同じセリフで告白するだろうか? しないはずだ。当然相手や状況によって表現方法はもちろん内容も変わることに異論は無いだろう。

でも変わらないことが一つある。

それが「やりたいこと」だ。

もちろん「やりたいこと」が複数あって、会社によってその「やりたいこと」が違うことはある。でも「やりたいこと」の本質自体はコロコロ変わらないはずだ。

よって、自己PRを作るときにはまず、「やりたいことを明確にすること」から始まる。いわゆる、「自己分析」の第一段階である。しかし、結構この作業は難しい。きっと「やりたいことなんて、言葉にできないよ!」と壁にぶち当たる人が多いだろう。そりゃそうだ。まだ仕事をアルバイトやインターンシップ以外でしたことが無いのに、具体的に言葉にしろと言われても、無理だと思う。

そこでいい方法がある。“やりたいこと”ではなく、“価値観(こだわり)”を言葉にすることだ。例えば、
  • 「人を幸せにする仕事」
  • 「海に関する仕事」
  • 「旅に関する仕事」
  • 「本に囲まれる仕事」
  • 「人をサポートする仕事」
こんな感じで曖昧でいいから言葉にしてみよう。思いつくままノートに書いてみて、たくさんの言葉をまとめてみてもいい。その言葉と、今興味を持って応募しようとしている会社の仕事内容を付け合せてみればいい。ポイントは、具体的な仕事内容にこだわらないことだ。

例えば、テーマが「人を幸せにする仕事」で、何となく興味を持った会社がヨドバシカメラだったとしよう。すると仕事内容が「お客様にお買い物を楽しんでいただき、繰り返しご来店していただく」。つまり、接客・商品知識・売場作りのプロとしての総合的接客を行い、お客様に幸せになって頂く仕事だ。まさにピッタリである。いいじゃないか。

次に、瀬戸内海放送をチェックしてみよう。先輩たちのレポートを読んでみると、テレビ局の営業の仕事も、スポンサーのニーズを具体化し、イベントを実施できた時の喜び、達成感は言葉では言い切れないそうだ。お客様を幸せにしたい人なら、ピッタリだ。

このように、やりたいことを最初から具体的に考えず、まず「価値観(こだわり)」を決めて、興味を持った企業の仕事内容をじっくりと調べるのがコツである。やりたい仕事内容から探すと、学生がイメージする仕事が曖昧である以上、必ずピッタリとはいかず、右往左往するだろう。非効率だ。

  • 価値観(こだわり)を言葉にする。
  • 興味ある会社をチェックする。
  • 価値観とピッタリの仕事を探す。

この作業こそが、その会社への自己PR・志望動機を書く上でも、必須の作業なのだ。

※上記の方法は、就職活動中に「やりたいことがわからない」人向けの方法だ。大学1~2年生であれば、上記の方法ではなく、インターンシップやアルバイトなどで「試してみる」ことが最も正しい方法である。記事「企業に触ってみる!」を読むべし!

ステップ2.「やりたい仕事」と「できること」をつなげる!

「価値観(こだわり)」を手掛かりに、「やりたい仕事」は見つかった。でもただ「やりたいです!」と自己PRしても説得力が無ければ伝わらない。よって、次に必要なことは、「できること」を言葉にし、「やりたい仕事」に繋げなければならない。

構造的にはこんな感じだ。
  • 「貴社でこの仕事をして、貢献したい」
    (やりたい仕事)
  • 「なぜなら私はこれができるから」
    (できること)
この作業が「自己分析」の第二段階である。
「やりたい仕事」が見つかれば、その「やりたい仕事」を相手にロジカルに伝えるために「できること」を探さなくてはならない。

では「やりたい仕事」を基準に、君の「できること」を探す方法を紹介しよう。

  • 1)その企業の「求める人材」をチェックする。
書かれている仕事の内容だけで、自分の過去の経験から「できること」を抽出するのは危険だ。なぜなら、君はその仕事をやったことが無いのだ。中途採用ならまだしも、職歴の無い君が「できること」を想像するのは無謀である。ではどうすればいいのか。簡単だ。企業は必ず「求める人材」を書いてくれているはずだ。
※例:ヨドバシカメラ
「フットワークがよく、明るい応対の出来る人。コミュニケーション能力がある人。責任感・合理性・協調性・主体性を兼ね備えている人。」

例:瀬戸内海放送(具体的に書いていないので、先輩や人事の声から拾う)
「チャレンジ精神溢れる人。会社をこうしたい!というアツい気持ちを持っている人。やる気と希望に満ちた人。工夫を形にできる人。お客様に満足いただける『商品』を企画・コーディネイトし、クリエイトする意欲と志を持つ人。」
  • 2)学生時代に最も力を入れたことを思い出してみる。
勉強はもちろん、サークルやバイト、留学、ボランティア、インターンシップ、資格取得などなど、何かしら一つぐらいあるだろう。ポイントは「成果」ではない。「プロセス」だ。人事は学生時代の成果を求めていない。「どのように努力し、困難を乗り越えて、やり遂げた」かどうかのプロセスを見ているのだ。すなわち、海外旅行など、短期間のイベントはふさわしくない。少なくとも一ヶ月以上頑張り続けたモノは何かを思い出そう。

  •  3)「求める人材」と「学生時代に最も力を入れたこと」をつなげてみる
ヨドバシカメラが求める「コミュニケーション能力」を手掛かりに、「学生時代に最も力を入れたこと」の中から、そのエピソードを思い出してみよう。資格取得のように一人で頑張った経験以外、必ず誰かとコミュニケーションしながら、「どのように努力し、困難を乗り越えて、やり遂げた」ことはあるはずだ。


瀬戸内海放送が求める「チャレンジ精神」を「学生時代に最も力を入れたこと」の中から、そのエピソードを思い出してみよう。必ず何かにチャレンジしたことがあるはずだ。何度も言うが、そのチャレンジは別にエベレストに登るとか、高校野球で甲子園に行くとか、そんな凄い「成果」を人事は求めていない。ポイントは「プロセス(エピソード)」なのだ。頑張って思い出してみよう。
 
  • 4)そのエピソードを言葉にする
あとは、頑張って思い出した、その企業が求める力を発揮したエピソードを、言葉にするだけである。できれば、何バージョンも作っておくとよい。企業によって使い分けたり、同じ企業でもエントリーシートの欄や面接によって使い分けると、より君の「求める力」がリアルに人事に伝わるだろう。

ステップ3. 自己PRを書く前に行う「会社研究」!


先輩訪問や会社訪問が、最強の会社研究だ!

先輩訪問や会社訪問が、最強の会社研究だ!


自己PRを書く前に必ず行わなくてはならないのが、「会社研究」だ。もちろん、就職サイトやその企業の採用ページなどは読み込んだと思う。しかしそれでは、その他大勢の学生と同じになってしまう。

また、記事「書類選考を突破できる志望動機とは?」でも書いたが、志望動機のチェックポイントは、真剣に我が社を志望しているのか?である。

ライバルに差をつけるためにも、熱意を人事に伝えるためにも、真剣に会社研究を行い、その証拠を志望動機や自己PRに込めなくてはいけないのだ。

人事がグッと来る会社研究の方法をいくつか記しておく。実践しよう。

  • 先輩訪問
会社研究の基本中の基本と言っても過言ではない。大学の就職課やゼミ、サークル、アルバイト、家族や親戚など、あらゆる人脈を駆使して、社員と会う努力をしよう。人脈がどうしても見つからない場合は、ダメもとで人事に電話してお願いしてみよう。それでも無理なら、店舗やイベントなど、社員がいそうな所に行って突撃取材しよう。インターンシップがあれば必ず参加しよう。

それでも無理なら、これから始まる企業説明会で社員を捕まえて君だけの情報をゲットしよう。記事「先輩取材をして最強の自己PRを作る」を読むべし! 社長など社員の人が講演会やセミナーで話すこともあるので注意。

特に以下のテレビ番組は、意中の企業が出てきたら必ず観よう。
「プロフェッショナル 仕事の流儀」
「日経スペシャル ガイアの夜明け」
  •   店舗訪問
もちろん店舗を持つ企業に限られるが、少なくとも3店以上。第一志望なら全店舗訪問する気概が欲しい。比較のためにライバル会社の店舗も必ず回ろう。視察ついでに社員にも話し掛けて、聞いたことを志望動機や自己PRに引用すると説得力が増す。店内に貼っているPOPも同様だ。接客態度やトークもメモせよ!記事「店舗訪問のコツ!」を読むべし!

  • 会社訪問
店舗を持つ会社でなくても、会社訪問なら何とかなる。もし、先輩がいるならお願いして社内を見せてもらうと、その会社の躍動感がわかる。志望動機や自己PRで触れれば、熱意がバッチリ伝わるだろう。社内が無理なら本社を外から眺めるだけでも、その会社の雰囲気をつかむことができる。インターンシップがあれば必ず活用しよう。記事「面接突破フルスロットル」も読むべし!

  • 広告(テレビやラジオ、新聞、雑誌、パンフレット)
広告には多額の費用がかかる。よってその会社が一番消費者に伝えたい商品やサービスが載っているはずだ。キャッチコピーやセールスポイントを頭に叩き込もう。ライバル会社の広告も必ずチェックして違いを言えるようにしておこう。最近CMは企業のホームページに載っている。もし、載ってないならYoutubeなど動画サイトで検索してみよう。

  • プレスリリース・アニュアルレポート・メールマガジン
すべて熟読せよ。特にプレスリリースは、その企業が宣伝したいことが必ず載っているので、ここ一年分は読み込んでおこう。アニュアルレポートはもちろん上場企業のみだが、ここ数年の実績や今後の方向性が株主向けに分かりやすく書いてあるので必ず読もう。メールマガジンは一般消費者と接点がある企業のみにしかないと思う。しかし、もし発行している場合は、メールマガジンには執筆者(社員)の名前が載っていることが多いので、その人宛にメルマガの感想を送ってみよう。返事は来るかもしれないし、来たら先輩訪問したのと同じだ。

ステップ4. 自己PRに書くべきことを再確認する!

ここで再確認しておこう。自己PRに書くべきことは3つ。

  • 1)やりたい仕事
  • 2)求める力(やりたい仕事が遂行できる力)を持っていること
  • 3)熱意

自己PRに必ず書くべきことは2)の「求める力を持っていること」であり、3)「熱意」は志望動機に書く。
1)「やりたい仕事」は両方、もしくは片方に書くことになる。

1)「やりたい仕事」を自己PR欄に書く場合


私は【求める力】を持ってます。なぜなら(大学時代のエピソード)。貴社に入社できた暁には、【求める力】を発揮して例えば【やりたい仕事】で貢献したい。

1)「やりたい仕事」を志望動機欄に書く場合
  • 先輩訪問型:【やりたい仕事】をしている先輩にお話を聴き、大変興味を持ったので志望しました。
  • 会社訪問型:【やりたい仕事】をしている○○店で先輩が働いている姿を見て、感動したので志望しました。
  • 自己PR型:私が持つ【貴社が求める力】を発揮できると思い、志望しました。是非入社して【やりたい仕事】をしたいと思います。
  • 企業分析型:他社とは違う貴社の~に共感し、是非入社して【やりたい仕事】をしたいと思い、志望しました。
「あれ?熱意は?」と思った人がいると思うが、ステップ3で述べた通り、ライバルよりも一生懸命、会社研究をした証拠を書くことで、熱意が伝わるのである。

自己PR作成にあたって、その他の大切なポイント


  • 全ての欄に1)「やりたい仕事」2)「求める力」3)「熱意」のいずれかを書く
  • 「ゼミ」「サークル」「アルバイト」「趣味」「資格」「特技」など、全欄に「やりたい仕事」「求める力」「熱意」のいずれかを書こう。逆に言えば、この3つ以外に書く必要はない(スパイスとしてなら良い)。例えば「ゼミ」なら、「求める力」をゼミ活動を通して書くだけの話だ。「サークル」「アルバイト」も同じ。

    資格欄も空きスペースにコメントを書くことで「熱意」を伝えることができる。例えば「やりたい仕事」で英語を使う可能性があるなら、資格欄に「TOEIC730点(入社までには860点をクリアしたいと考えます)」と書けばよい。全スペースを活用する気概を持とう。

  • 焦点を入社1、2年目の若手社員に置く
  • まだ仕事を経験していないのに、遠い将来の夢だけを熱弁しても、説得力もリアリティも出ない。よって、その会社で最初に任される仕事を先輩訪問などで確認し、まずはその仕事を一生懸命取組み、実力をつけてから、将来やってみたい仕事を語るほうが説得力が出る。ものには順序がある。それにまだ「やっていない仕事」が本当にやりたい仕事なのか、やってみないとわからないしね。

  • 面接官はエントリーシートや履歴書を元に質問をする。
  • 当たり前である。よって「聞いて欲しいことだけを書く」ことが大前提となる。聞いて欲しくないことを書く必要は全くない。しかし、聞いて欲しくないけど、おそらく聞いてくることもある(例:留年、休学、教職免許、大学院進学、理系なのに文系っぽい仕事など)。あらかじめポジティブな答えを考えておこう。

    ステップ5. 実際に「自己PR」を書いていく

    ズバリ伝えるべきことは「求める力を持っていること」である。

    そして、求める力を持っていることを証明する「具体的エピソード」を添え、「やりたい仕事」へと繋げていくのだ。

    構成:
    「メインコピー(求める力)」
    +「具体的エピソード(求める力の論拠)」
    +「やりたい仕事」

    「メインコピー」=「求める力」を一言にまとめた言葉を書く。
    自己PRである以上、「求める力」を絶対に伝えなくてはならない。求めていない力をPRしたら、「君は会社案内を読んだのか?」と思われてアウトだ。

    「自分を飾ってどうするんですか!本当の自分を伝えるべきなんです!」と思う人もいるだろう。そりゃそうである。

    しかし、会社にとっては採用もビジネスなのだ。将来活躍して、貢献してくれる可能性が高い人を採用したいのである。そのために、会社案内に「求める力」を書いているのである。人事や先輩の記事にも「こんな人に来て欲しい」とちゃんと書いている。その思いを無視するのは、社会人としてどうかと思うが、いかがだろうか。

    もちろん、自分を偽ってはいけない。偽らなくてはいけないなら、その会社に応募しない方が良い。ここで大切なのは、書類選考を通ることだ。「求める力」は面接でしか測れない。だからこそ、まずは書類選考を通過しないと何も始まらないと考えよう。


    話を戻す。さて、なぜ「メインコピー」がなぜ必要か。それは結論を先に述べるのが、社会のルールだからだ。結論を先に述べて、次にその理由を述べる。そして最後に熱意を添える。提出書類はもちろん、面接で会話する時もすべてこの順番で述べるようにしよう。

    次に書き方の注意であるが、会社案内に載っている「求める力」をそのまま使うのは絶対禁止である。あまりにも芸が無さ過ぎである。方向性が同じの、君オリジナルの言葉を使おう。他の学生が絶対に使いそうにない言葉を考えよう。もちろん、小説のタイトルではないので、分かりやすくないとダメだぞ。

    「具体的エピソード」=求める力の「論拠」を書く。
    「求める力」を持ってますと書いても、面接官には「本当かなあ?」と思うだろう。よって「論拠」を述べなくてはならない。中途採用であれば職務経験が論拠となるが、みなさんには当然無い。よって「具体的エピソード」で「求める力を持っていること」を証明しなければならない。

    コツは、「失敗した」「壁にぶつかった」など、挫折を書いた上で、その「挫折を乗り越えたプロセス」を書くことである。単に成功した話を書いても、結局は「たかが学生」である。人事が知りたいのは、少々のことでもへこたれず、「長時間行動を持続した」事実である。なぜなら、仕事は「毎日」あるのだ。仕事の成果は短期間では出ないのだ。長時間、求められる行動を持続して始めて成果が出る。そんな努力を続けられるかを、人事は見ていると考えよう。「点」ではなく、点と点の間にある「線」を見ていると考えよう。

    「やりたい仕事」=「求める力」を生かして貢献する「熱意」を書く。
    「求める力」の証明を「具体的エピソード」で行った。あとはその力を用い、貴社でやりたい仕事を書いて「熱意」を伝えよう。なお、やりたい仕事の内容はそんなに詳しく書かなくて良い。君の価値観(こだわり)を書けばよい。

    自己PRの構成(まとめ)

    >私は○○する力を持っています。
    【メインコピー(求める力)】
    なぜなら~の経験でその力を得ました。
    【具体的エピソード(論拠)】
    入社できた暁には、例えば貴社の~の仕事に取り組み、貢献したい。
    【やりたい仕事】

    これで「自己PR」は完成だ。

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