休日は、仕事の延長です。
野坂英吾・株式会社トレジャー・ファクトリー代表取締役社長。1972年5月6日生まれ・神奈川県出身。大学4年生の時にリサイクルショップで起業を決意し創業。現在は東京、神奈川、埼玉に直営店を15店舗、福島にFC店2店舗、そしてオンラインリサイクルショップを展開する。※社長のblogはこちら。 |
しかし、大学生ならまだしも、社会人で新しい機会を求めるのは、仕事上においては「異動」「転職」といった強烈な環境変化が無い限り、難しいことも事実だ。
「休日の時間こそ、ビジネスを成長させる時間として使うべきなんです」
野坂社長のこの言葉の「価値」を、今回は噛みしめてみよう。
大学卒業と同時にリサイクルショップを開業した野坂さん。ということは、学生時代からリサイクルビジネスを模索していたのかと思えば、実はそうではない。
「何をやりたいかではない。ただ、リーダーになりたかった。」
その思いは、中学2年生のある事件に遡る。
友達に「生徒会長の選挙に出てみたら?」と背中を押され、やる気満々で出馬、あえなく落選。その時に野坂さんは「自己分析」をしたのだ。
- リーダーになりたい。
- 自分はまだその器じゃない。
大学3年生で始めて「自己分析」をしたみなさんより、7年も早い。そもそも生徒会長に挑戦したこと、そしてその落選をも自らを成長させる機会にしているところが、野坂さんの真骨頂が垣間見れる。
「何をやりたいかを探るため、学生時代にいろんなベンチャーの社長に相談してみました。すると、今まで身の回りで起きたことに対する疑問点を洗い出してみろと。そこで思い出したシーンが、アルバイト先のゴミ捨て場。まだ使えるモノがいっぱい捨ててあった。その時はじめてこのビジネスを思いついた。」
この場面でも、「やりたいこと」をまず内に求めず、外に求めたところをみなさん学んで欲しい。
「まずは『自分年表』を作成してみるのです。(中略)皆さんはまだ20代の前半ですが、実にたくさんのことを経験してきたのがわかるはずです。家族や友達にしっかりと話を聞いて、自分の『今まで』を振り返ってみて欲しいのです。」(出典:『就職のオキテ』サカタカツミ)
ずっと怠惰な日々を過ごしていた人はいないだろう。何かしらの「手掛かり」はきっと自らの過去に埋まっているはずだ。しかし、一人でずっと考えても出てこない。そんな時こそ、答を外に探そう。第三者の意見を受け止めてみて、その方法を試してみよう。今までの自分以外の視点で考えるとあっさり見つかるものだ。
そして、まだ大学1~2年生のみなさん。今から「手掛かり」をたくさん貯めこんでおこう。その瞬間には役に立たなくても、野坂さんのように将来のビジネスの種になる可能性がある。少なくとも大学3年生の時にぶつかる「やりたいこと」の意思決定の手掛かりになる。今から機会を取りに行く癖を身につけよう。
「答を外に探す」
「手掛かりを貯めこんでおく」
その時間こそ、休日に存在するのだ。
※次のページで、「思いついた今こそ、何も無い今こそ、やるべき」ことを学ぶ。