高専賃と有料老人ホームはどう違う?

ところで、食事や介護のサービスが付いている、というと、高専賃と有料老人ホームはどう違うのかと疑問に思いませんか?

有料老人ホームの中でも、「住宅型」といわれる有料老人ホームと高専賃は、介護が必要になった場合は外部サービスを利用してそのまま暮らし続ける、という点など、ほとんど同じです。違いは、高専賃の場合、入居に当たっての契約が「賃貸借契約」方式なのに対して、住宅型も含めた有料老人ホームの多くが、入居時に一時金を支払い、一生住み続ける権利を得る「終身利用権」方式での契約になっている点。

その他の機能はほぼ同じですから、食事や介護のサービスを提供している高専賃は、定義上は有料老人ホームということになります。というのも、2006年4月に、有料老人ホームの定義が、下記のように変わったからです。

■有料老人ホームの定義
1人以上の入居者に対して、(1)食事の提供、(2)入浴、排せつ又は食事の介護、(3)洗濯、掃除等の家事又は健康管理のいずれかのサービスを行う施設。(委託で行う場合や将来サービス提供を約束する場合も含む。)
※賃貸方式、終身利用権方式など、契約の方式を問わない。

ですから、本来は、高専賃だけでなく、たとえば民家や小規模アパートを改造した「グループリビング」や、「ケア付き住宅」なども、食事や家事サービス等を提供していれば、「有料老人ホーム」ということになります。有料老人ホームということであれば、都道府県に届け出なくてはなりません。届け出ない場合は、老人福祉法の規定により、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられるとされています。

高専賃として運営していれば、管轄は国土交通省ですし、運営は各事業者に委ねられます。しかし、有料老人ホームとして届け出を出せば、厚生労働省の管轄となり、時として実態調査が入ることもありますし、指導を受けることもあります。こうした縛りを嫌い、届け出を出さない高専賃が多いのかもしれません。

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