◆INDEX◆
1P目>>【施設事業実績少ないニチイへの譲渡】
2P目>>【残った施設事業はどうなるのか?】
3P目>>【結局、大手だけに任せたいのか?】
施設事業実績少ないニチイへの譲渡
当初、ニチイ学館が積極的といわれていたのは、在宅介護事業の引き受け。施設介護事業の引き受けに関しては「運営ノウハウがない」として、消極的と言われていました。なにしろ、4つのグループホームしか施設運営実績がないからです。またニチイ学館は、2007年4月にコムスン、ジャパンケアサービスとともに不正請求による業務改善命令を受けたことも、まだ記憶に新しいですよね。在宅介護事業の譲り受けを希望していたニチイ学館。施設介護事業引き受けは、ニチイ学館にとっても果たして吉と言えるのか? |
譲渡先に決めた理由として、譲渡先の審査・選定を行った第三者委員会は、すべての都道府県で介護事業を展開していること、財務基盤が安定していること、従業員の雇用確保やサービス継続能力が他社に比べて高いことなどを挙げ、「総合力で決めた」(堀田力委員長)としています。
第三者委員会は、ニチイ学館の不正請求については、その後の是正で問題なし、としているのですが、なにしろ最大手企業です。是正すればそれで万事問題なし、というのは何だかずいぶん甘いなぁという気がします。また、コムスンの撤退が決まったときには「介護事業にガリバーはいらない」という声が飛び交った気がするのですが、結局、これもなし崩しですね。
指定取り消し通知後の6~7月で、在宅サービスは利用者が約1割、約6400人が利用を中止し、ヘルパー約3500人が退職したそうですから、とにかく早期決着しないと、という意向が強かったのかもしれません。
これが拙速でなければいいのですが。
もちろん、今のニチイ学館にそういう可能性はないと思いますが、万一、また連座制適用→撤退などという事態が起きたら、もはや介護保険サービスは成り立たなくなるのではないかと恐怖しています。
>>次は【残った施設事業はどうなるのか?】