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3人の障害児の母の本『さん さん さん』

これは3人の障害児の母となった女性が書いた本。しかし、そこには悲痛な嘆きも必死の頑張りもありません。描かれているのは心をオープンにし、肩の力を抜いて日常を楽しむ姿。読めば幸せは心の持ち方と実感します!

執筆者:宮下 公美子

三人の太陽みたいな息子たち

『さん さん さん』というタイトルは、三(さん)人の太陽(SUN)みたいな息子(SON)たちのこと。長男は生後2か月、風邪で受診したときに起こしたてんかん発作で障害に気づき、左脳がほとんどない状態と言われます。年子で誕生した次男は学習障害と思われ、後年、高機能自閉症と判明。そして次男誕生の3年後に生まれた三男は重度の知的障害がある自閉症でした。

あなたなら、自分の産んだ子どもが全員障害児、というこの状況をどう受け止めるでしょうか。
私は「なぜ?」と答えのない問いを繰り返し、普通の精神状態ではいられなくなりそうな気がします。

しかし、この著者はちがいます。
といっても、障害を持った我が子を初めて見たときに「あら、かわいい」と言った、『五体不満足』の乙武洋匡さんのお母さんともちがいます。

長男の障害がわかると、「そのときは川のように見えた溝」に飛び込んで死のうと考え、友人の子たちがすくすくと育つ姿を、心が粉々になりそうな思いで見つめながら過ごします。「1年生になったら」の歌を耳にすれば、この子には友達100人できるはずがない、と泣く、普通のお母さんでした。

そう、本当に普通のお母さんなのです。
そしてこの普通のお母さんは、障害児の母になったからと言って、特別に強く、たくましくなったわけではありません。

時には泣く。時には嘆く。
でも、立ち直る。気負わない。頑張りすぎない。

心を開け放ち、周りの人たちをいつの間にか強力なサポーターにしてしまうキャラクター。そして、起こった出来事を大げさにでもなく、感傷的にでもなく、ありのままに受け止め、時には笑いに変えていく肩の力の抜けた自然体の生き方。それはとても魅力的で、喝采を送りたい気持ちになりました。

>>次は「幸せとは何で決まるか」
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