介護保険は2006年4月でスタートから6年目を迎えました。
2005年10月、そしてこの4月から、サービスの内容、提供のあり方がかなり変わり、施設や事業者には(利用者にも)厳しい改正となりました。介護保険の枠内だけでは、なかなか事業運営は厳しいのではないか。そうした思いが年々募ります。そこで、介護保険外のサービスとしてどのような可能性があるかを、少しずつ考えてみたいと思います。

今回取り上げたのは、(株)アライアンスが行っている有料老人ホーム入居者に対する介護保険外サービス。生活の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)を高めるために外出支援や話し相手などの介護保険外サービスを提供する、「サポーター事業」を展開しています(宮下もサポーターとして登録しています。活動したのは1回だけですが)。現在は、(株)ライフコミューン運営の有料老人ホーム入居者に限定してサービスを提供中。この事業開始間もない頃、当時の社長に取材したときには、「現時点での採算は度外視」という言葉も聞かれました(詳しくは「施設内付き添いサービスの試み」を読んでくださいね)。

しかしいつまでも採算度外視というわけにはいかないはず。
そこで事業開始から1年あまりたった2006年4月、(株)アライアンス常務執行役員の佐倉順一郎さん、施設関連事業部ライフサポート部門マネジャー石川京子さん、(株)ライフコミューン広報部マネジャーの掛川幸子さん、そして実際にサポーターとして入居者にサービス提供している方々にも話を伺い、この事業、そして介護保険外サービスの可能性について考えてみました。

■1ページ目・・・「アライアンスのサポーター事業とは」
■2ページ目・・・「無資格者中心でも重篤な事故はゼロ」
■3ページ目・・・「年齢・資格不問の理由」

アライアンスのサポーター事業とは

アライアンスのサポーター事業には、大きく分けて「付き添いケアサポート」と「イベントサポート」という2タイプのサービスがあります。

付き添いケアサポートサービス
ライフコミューン運営の有料老人ホームの居室を訪れ、入居者と1対1で話し相手や、散歩、通院の付き添いをするサービス。アライアンスのサポーター事業は、もともとこのサービスの提供をイメージし、「年齢・資格不問」でサポーターを募集。「提供するのは心のケア。原則として身体介護はしない」という方針でスタートしました。

イベントサポートサービス
ライフコミューン企画の外出イベントに参加する入居者に付き添い、話し相手などのコミュニケーションを取りながら、車いす介助や食事介助、トイレ介助などの身体介護も行うサービス。全ホーム共通の外出イベント企画をスタートさせようと考えたライフコミューンサイドからの提案で、2005年8月から始めたサービスです。

石川さん
(株)アライアンス施設関連事業部ライフサポート部門マネジャー石川京子さん
外出イベントは、紅葉狩り、初詣、水族館見学、横浜観光、花見など、季節や気候にあわせて、ほぼ毎月1イベントが実施されています。多くは、ホームのマイクロバスで往復し、現地で昼食を含めて3時間ほどを過ごすというプログラム。サポーターはホームから同行したり、現地集合で合流したり、ケースバイケース。 (株)アライアンス施設関連事業部ライフサポートマネジャー石川京子さんによると、「この春の花見には、10日間で入居者1800名強のうち約400名が参加し、約230名のサポーターがイベントサポートサービスに従事」したそうです。


介護保険制度で規定されている人員数ではカバーが難しい、しかし実はとてもニーズの高い「話し相手」に着目したアライアンスのこの事業。募集要件を「年齢・資格不問」とし、ヘルパー修了者に限らず無資格者も広く募集したことを含めて、私は非常に興味をもって見つめていました。

私の興味のポイントは次の4つでした。
● 無資格者中心でサポートサービスに支障はないか。
● 利用者はこのサービスをどう受け止めているか。
● サポーターはどういう意識で仕事をしているか。
● 事業の収益化の見通しはどうか。

>>次は「無資格者中心でも重篤な事故はゼロ」