特養の栄養士として採用されるコツ
季節の行事やお祝い事を組み入れて献立を作成し、食べる人を喜ばせるテクニックがなくてはならない。日本の行事や暦、食文化、盛り付けの基本も知っておく必要がある。 |
特養の栄養士はどんな人が向いていると思いますか?
秋山さん:
栄養士は栄養の数値を献立にして、料理にして食べさせる技術職です。特養施設は生活の場なので、温かい雰囲気を出すことが仕事でもあります。ですから家庭感覚を忘れない人が向いていると思います。料理は毎日食べるものなので、メリハリを持たせて楽しんで召し上がってもらえる献立術は必要だと思います。
当園の献立作成を一緒に担当している給食会社の栄養士は、いつも美味しい献立を作っています。「普段、主婦として家で作っているような料理を献立に応用している」と言ってますが、それが大事だと思います。奇をてらうわけでもなく、自宅で食べているような食事を献立にし、予算とあわせて調整するという本当に家庭の感覚です。
ガイド:
特養の管理栄養士として採用してもらうにはどんなことが必要だと思いますか? 秋山さんは面接の際に何をアピールしたのですか?
秋山さん:
フードサービス6:栄養管理4、くらいのバランスで、極端に偏ってないほうがいいのではないでしょうか。一般の方が食べているであろう食生活を踏襲した献立を作り、調理の過程を理解していること。どう調理したら美味しく、お年寄りが食べやすいかを考えられる想像力と経験、チャレンジ精神。食べたものが身体を通じて現われる結果を把握して、判断できる臨床能力や、それをまとめる考察力、探究心、表現力。そして何よりもお年寄りが好きであることも必要ですね。
私の場合は面接の際に、栄養管理とシステム作り、健康教育の講話や料理教室、特別食の調理や献立作成にかかわっていたことを話しました。
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