介護・福祉業界で働く・転職する/栄養士・管理栄養士の仕事

現代生活を教える 家庭科教諭の仕事(2ページ目)

栄養士資格の生かし方はさまざまです。今回は栄養士の資格を持ち、千葉県内の公立高校で家庭科教諭の仕事をしている相浦知子さんに、仕事内容、今後の活動をうかがいました。

執筆者:大石 淳子

栄養士の資格から広がる仕事

家庭科の授業は生活全般。
生徒たちが、自分らしい生活を考えていけるような授業にしたい。現代は自分の家庭生活を、人に賃金を支払って任せることもできるが、それも選択肢の一つとして、自分はどう生活していきたいのかを、見つけてほしい。
ガイド:
どんな授業をするのですか?

相浦さん:
家庭科では、食物、衣服、住居、家庭経済、高齢者、保育、環境について教えています。

「食物」の授業では実習があり、市販の飲料中の糖度を調べて、入っていた砂糖の量を実際に計って確認したり、ジュースがどれくらいの果物の量で作られているのか調べたりします。添加物や着色料の話もします。

調理関連の実習では、豆腐、ギョーザの皮、だしのとり方の授業や、生クリームからバターを作成して、さらにバターからお菓子を作ることもありますよ。

ガイド:
栄養士資格も取得していたことについてはいかがですか?

相浦さん:
家庭科は食生活だけを取り扱うのではないのですが、食は人間を作る基本であり、食事をしないと命を落とします。栄養士課程で学んだことはベースとなっていますね。

例えば「高齢者」の授業では、口から食べる大切さを教えていますし、「保育」の授業では、離乳食や子どもの食事のとり方やおやつについて、「環境」では食料自給率やフードマイレージについて話します。

「家庭経済」の授業では生涯賃金、ライフワークバランス、社会福祉などについて話しますが、食は間接的に関係します。

また校務では、文化祭の食品衛生や大量調理、配膳計画などについて指導することがあります。運動部の顧問をすると、運動生理や合宿前の食事を指導することがあり、授業以外の仕事でも食や栄養分野を担当することが多くあります。

栄養士を目指す生徒には、進路や入試対策の指導もしますよ。

次のページでは、自分の生活を楽しめるかが大切、についてです!
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