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「住宅ローンは退職金で完済」信じていい?(2ページ目)

住宅ローンを退職金で完済するつもりの方々は、定年時に退職金がいくらもらえるかご存知ですよね!え、知らない(?)あなたの「返済計画」は大丈夫ですか?

平賀 功一

執筆者:平賀 功一

賢いマンション暮らしガイド

退職金 自分のもらえる金額を知っていますか?


「そこで、これからは企業が面倒を見てくれない「自助努力」「自己責任」の社会となるだけに、同じ過ちを繰り返さないためにも、住宅ローン返済中の20~40歳代の方々は“予防線”をはることが欠かせなくなります。退職後の不安要素がなくなるよう、今から、以下の点を確認しておきましょう。


■自分がもらえる退職金の概算額をあらかじめ把握(予定)しておく

企業年金は、サラリーマンにとって公的年金とともに退職後の安定的な生活保障の根幹をなす制度です。わが国の雇用形態においては、退職時に一時金を支払うのが従来からの一般的な慣行となっており、この“給与の後払い”としての性格を持つ一時金が「退職金」です。

各企業では厚生年金基金や適格退職年金など、様々な形で退職金支払いの準備をしています。そこで、自分が退職する際にいくらもらえるのか、その予定額を知っておくことが大切です。支給(予定)額が分かれば、本当に退職金で住宅ローンを完済できるかどうかの判断が可能になり、返済計画を見直すチャンスにもなるからです。


■定年後の収入源を見込んでおく

夫婦2人で標準的な暮らしをしようとすると、毎月25万円程度が必要といわれています。その全額を公的年金でまかなえれば理想ですが、老後の生活資金は不足しがちなのが現実でしょう。そこで、退職金同様、公的年金の支給(予定)額についても、おおよその金額を把握しておくと安心です。数千万円という退職一時金を受け取り、住宅ローンを完済できても、その結果、老後資金が枯渇してしまい、毎日の生活に支障を来たすようでは元も子もありません。退職後の生活に金銭的な不安が残る場合は、住宅ローンを無理に完済せず、退職金の一部は万が一の予備資金として手元に置いておくのも1つの方法です。

おぼろげで構いませんので「リタイアメント・プランニング」を立て、定年後の収入源(再就職や起業、ご子息との同居など)を見込んでおくのも、住宅ローンから開放されるためには重要になってきます。なお、公的年金の支給額はサラリーマンの方であれば勤務先に、また、自営の方は社会保険事務所へ問い合わせてみるといいでしょう。

『住宅ローン呪縛』から開放されるためにも、退職金を“過信”しない返済プランが求められます。

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