女性の転職/女性の再就職・職場復帰

主婦も大活躍 家庭と両立できる「講師」(2ページ目)

自分の中にあるものを人に伝えることで、知識を与えたリ、人の心を動かし行動を起こさせる講師という仕事。私には無理…と思っている方も、目からうろこの講座をのぞいてみましょう。

執筆者:川崎 あゆみ

自分は、「商品」であるという自覚

川崎:講師には、「誰でもなれる」けど、人気講師になるためには学ばなくてはいけないことがたくさんありそうですね。

「講師として人の前に立つ以上、受講生の期待を裏切らないよう自分を客観的に計測する術は必要です」
美月さん:人の前に立つということは、自分を商品化するということです。外見、話し方、声の出し方もすべて商品。受講者と同じレベルではだめなんです。例えば、「マナー講師」と聞いたら、立ち居振る舞いが美しくて、きちんとしたスーツを着て、清潔感のあるメイクで、ヘアスタイルもきちんとしていてというイメージを持ちませんか? その期待を裏切るようなことがあってはいけないわけです。もし、期待値よりも下回った人が現れたら、がっかりさせてしまいます。いくら内容のよい講座でも、信頼性が薄れてしまいます。外見が与えるイメージは、みなさんが想像する以上に大切なんですね。

もちろん、外見や立ち居振る舞いだけではありあません。時々、講座やセミナーがうまくいかなかった時、「受講者のやる気がなくて」と言い訳する人がいますが、これははっきり申し上げて講師の実力不足です。人というのは、「こうしたらこう反応する」という風に、ある程度こちらがコントロールできるもの。話し方から受講者の感情の盛り上げ方、顔を上げさせるタイミングなど全てが計算されているべきなのです。

なぜ「あなた」から話を聞きたいのか

川崎:本屋さんには、ビジネスマナー関連の本が、選ぶのに困るほど多く並んでいますし、「マナー講座」もたくさんあります。多くの選択肢の中から選ばれる「何か」がないといけないわけですね。

「相手の心を動かす話をするには、人間的な魅力や深みが必要。そのためには、人の心理について学んだり、芸術鑑賞や映画を観るなど、感動を自分の中にストックすること」
美月さん:受講するなら、「その講師だからこそ」の話が聞きたいはずですし、講師を依頼する方は、「その人でなくてはならない理由」が必要です。講師なら誰でも良いというものではありません。別に誰から聞いても同じという話のために、お金と時間を使うという人はいないはずです。それではスター講師どころかマニュアル講師になってしまいます。マニュアルワーカーではなくナレッジワーカーが今の時代の目指す働き方だとするならば、それは資本主義の競争原理に逆行していくことになります。

養成講座に申し込まれる方の中には、もう10年も講師をしているのに、「全然オファーがない」、「お客さんが入らない」とおっしゃる方がいますが、それは、おそらくこの部分が確立できていないからです。


「なるほど!」。講師のお仕事に限らず、「自分の価値を高める」ということは、どんな分野、職種でも同じことが言えるかもしれませんね。次は、実際に養成講座を受講されている2人の女性にもお話をうかがってみました。
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