女性の転職/女性の再就職・職場復帰

「38歳からの会社人生、波乱万丈」 前編

やっとの思いで、就職を果たした若林美也子さん。入社後も、男性社会の中での初の女性営業として、さらに戦いは続きます。常に女性らしさを忘れず、「強く、しなやかに」全うされた22年間をご覧いただきましょう。

執筆者:川崎 あゆみ

さて、前回「応募した会社、40社以上 再就職の記録」に、ご登場いただいた若林美也子さん。今回は、若林さんの就職後について、ご覧いただきたいと思います。

40社以上の会社に応募して、ようやく手にした「お仕事」。ホっとしたのもつかの間、それからが会社員としての大変な苦労が待ち受けていたのです。

転職に成功。でも仕事内容に
納得がいかず8ヶ月で退職

厳しいながらも、いつも柔らかな笑顔を絶やさない若林さん。同じ会社の女性たちの信頼も厚い
1984年10月、船舶の装備を扱う日本とスウェーデンの合弁企業が設立されるという話があり、社長秘書として就職しました。

親会社にとって初めての外資との合弁企業ということに加え、社長秘書というポジションで働く者が珍しかったのか、親会社の社員がしょっちゅう社長室を訪れるんです。そのたびに、私は、社長秘書としてお茶をお出ししなくてはならず、主たる仕事は「お茶汲み」という毎日でした。

さらに、本来、秘書が行うべき社長のスケジュール管理は、営業部長が行っており、私は、自分の仕事内容に納得がいかない状況にありました。もちろん、お客様にお茶をお出しすることが嫌というわけではなかったですが、「お茶汲み」をするために、就職したのではないと悶々としていたのです。

ならばと「営業の仕事を手伝いたい」と申し出たのですが、許可なしに割り当てられた仕事以外のことを手伝うことはできませんでした。さらに、私に翻訳をして欲しいと英語が不得手な営業の人たちが助けを求めてきても、「手伝うな」とクレームがついてしまいました。

入社の時は、男性と同じ仕事を求められると期待していたのですが、たまに頼まれる手紙やパンフレットなどの翻訳以外は何もすることがないんです。せっかく手にした仕事でしたが、結局、仕事内容に納得がいかないという理由で、8ヶ月で会社を辞めてしまいました。

意気揚々と久しぶりの会社員生活をスタートさせた若林さん。残念なことに8ヶ月でこの会社を去ることになってしまいました。でも、この後、意外な展開が!>次ページへ
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