女性の転職/女性の再就職・職場復帰

応募した会社、40社以上 ”再就職の記録”

結婚を機に退職し、13年間の専業主婦期間を経て、再就職に挑戦した女性のインタビュー。専業主婦時代の苦悩と採用が決まるまで40社にも応募しなくてはならなかった再就職での苦労話をご覧いただきましょう。

執筆者:川崎 あゆみ

今回は、13年間の専業主婦期間を経て、再就職を果たした若林美也子さんをご紹介します。

若林さんは、専門学校を卒業後、子どもの頃から好きだった英語力を活かしたいと、21歳の時に外資系の製薬会社に入社し、営業次長付・翻訳秘書として社会人生活をスタート。その2年後、結婚を機に退職。13年間の専業主婦期間を経て、38歳を目前に合弁会社に社長秘書として入社し、社内で初めての女性管理職であった「課長」まで昇格されました。

再就職の時には、とても苦労されたとか。お話をうかがってきました。

専業主婦時代の焦り
「社会から忘れられている感じ」

お話をうかがった若林美也子さん。13年間の専業主婦期間を経て再就職。その後、重工業関連合弁会社初の女性営業として活躍、そして女性管理職に。
結婚後、26歳で長女を出産しました。当時は、子どもを産んだらすぐに仕事に出ようと考えていたのですが、出産して、毎日子どもを見ていると、やっぱり可愛いし、おもしろい。仕事をするために保育所かどこかに預けて、この可愛い笑顔を他の人に見せるよりも自分で育ててみたいという気持ちがふつふつと沸いてきたのです。それで、しばらく家庭に入ることを決めました。

子どもは可愛かったのですが、家庭に10何年もいたせいで、「社会から置いてきぼりにされている」という焦りが出てきたんですね。特に子どもが幼稚園に行ってしまった後の時間を持て余してしまう。家事なんて、朝の1、2時間あれば、終わってしまうでしょう? でも「何かしたい」と、学校に通うには、幼稚園から子どもが帰ってくる時間が早すぎて、それも無理でした。

仕事をしている人が輝いて見えた

こういう「何かしたいけど、できない」っていう中途半端な時期は、新聞を読みあさっても、本を読んでも満足できないもの。専門学校時代の同級生たちは、ずっと仕事を続けていて、海外出張にも出ていったりとバリバリ仕事をしている人が多かったんです。人と自分を比較するわけじゃないんだけど、やっぱり「焦り」を感じ始めました。

同じ英語を話しても、彼女たちが話すと「ああ、生きてる英語だな」って、自分のとは違う感じがする。食事に一緒に行ったりしても、みんながすごく輝いて見えるのに、自分はこんなちっぽけに思える。「今から、元のように戻れるかしら」って、落ち込んでいました。

もちろん、母親としての仕事も大切なんだと自分に思い込ませようとはしていたんです。子どもの顔を見ると、子どもが一番大切だと思えたし。夢中になって育てていたのは事実なのですが、幼稚園に行きだすようになると、だんだん「このままでいいかしら」と疑問を抱くようになってきました。

何をしても「満たされない気持ち」

「満たされない思いは、新聞や本を読みあさっても埋められず、英語のブラッシュアップ講座に通ったこともありました」
何かしたいという気持ちを抑えることができなくて、土曜日は実家に子どもを預けて、朝日カルチャーセンターで文化人類学を学んだり、英語のブラッシュアップ講座に通ったりして、できる限り学びの機会を取るようにしたんです。主婦の日常って「子どもと近所と幼稚園」っていう決められたの世界じゃないですか。もっと違う世界、つまり非日常のところに自分を置きたくて仕方がありませんでした。

もうその頃は、自分に足りないものは、「仕事」だと気づいていました。「私は、仕事がしたい」と。何かやりがいを感じられるものが欲しかったんですね。仕事をしているときは、リポート1つでも、うまくまとめると当然上司の反応がありますよね。そうした評価を1つもらえるだけで、すごく嬉しいものじゃないですか。

「認められない虚しさ」というよりは、「社会から忘れられてる」という感じでしょうか。ここでいう社会は、子どもと近所と幼稚園以外の世界のことです。子ども会もボランティアも、集まる人が同じだから、話題も同じになってしまうでしょう?

自分を違う環境におきたい、満たされない気持ち。母として、子どものおやつは手作りにするとか、いろいろ努力はするけど、それを活かして料理研究家になるなんていう風に発展するわけでもないし。「何かしら違うもの」を求めていたんです。

毎日の生活に疑問を抱き、「何かしたい」と悶々としていた若林さん。ついに、働くことを決意します。>次ページへ
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