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モノを作る喜びを仕事に ガラス工芸職人(5ページ目)

自ら手がけたものが形となり、人の手に渡る。「自分の仕事が目に見えることがうれしい」と感じる人が増え、今、モノを作る仕事が注目されています。今回は、ガラス工芸作家にお話を伺いました。

執筆者:三輪 貴子

失敗談があればお聞かせください

毎日が失敗の連続です。特に開店した初日は、思いがけず作品が売れてしまい、ギフト用のラッピング資材を全く用意していなかったため、慌てたこともありました。そのときは、遊びに来ていた友達に手配をしてもらい、何とか無事納品することができました。

物販の経験もなく、商売をはじめるための練習期間も準備制作期間もほとんどないまま開店してしまいました。そのため、いただいた注文はどんなものでも全て請け負っていたので、毎日泣きそうになりながら、仕事をしていました。

今でも、ガラス工芸品を制作したときに思ったような作品ができないことがあります。見た目にはわからなくても、自分の中で納得できないと、日の目を見ることなく仕舞い込んでしまった作品もあります。自分が工芸品を作るまでは、陶芸家が納得いかなくって割っている話を聞くと「それちょうだい!」と思っていましたが(笑)、今は陶芸家の気持ちが、良くわかるようになりました。

向いている人は?

想像力が豊かで感受性も高い方に向いています(羽藤さん)
サンドブラストのガラス工芸作家は、もちろん、もの作りが好きなこと。透明のガラスに新たな命を吹き込むわけですから、想像力が豊かで感受性も高い方、観察力も高い方に向いています。大胆さをもちながら、繊細な部分を持っている人は、きっとすばらしい作品を作れると思います。

工芸作家は、ガラスに彫りの深さだけでデザインを彫刻表現していきます。動植物などの彫刻は観察力があってこその表現です。空想のものなどを彫刻するための想像力や、ガラス器にあったデザインの構成力や彫刻表現などが必要です。これらの力を養うのが、感受性の高さなのではないかと思います。

名入れ、メッセージなどの加工職人は、お客様に喜ばれることが大好きな人、加えて、繊細な単純作業が多いので、手先が器用で、繊細な仕事目なくやっていける人に向いています。単純かつ繊細な仕事が、お客様の喜びを倍増させます。お客様の喜びをわが喜びにして制作することで、新たな商品に展開することも多いのです。

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