女性の転職/女性の再就職・職場復帰

辞めた人生、辞めなかった人生の収入差

現在、40歳前後の女性は、結婚・出産で退職し、そろそろ再就職をという方と、ずっと働き続け、今、企業・組織の中で管理職についている方に大きく分かれます。それぞれの選択について見てみましょう。

執筆者:川崎 あゆみ

学校卒業後に就職した会社を辞める理由は、結婚・出産(子育て)がほとんどです。でも「もしもあの時、退社せずにずっと働き続けていたら、今頃どんなキャリアウーマンになっていただろう」と考えることは、ありませんか?

過去における「もし」を考えても意味のないことかもしれませんが、今回は、「働き続ける人生・一旦仕事から離れる人生」それぞれを「収入面」から見てみました。

賃金画像
人生の満足度は、もちろんお金では計れません。あなたは、仕事・結婚・子育てと選択肢がある中、どのような決断をしてきましたか?

約40年間働き続けた場合の生涯賃金は、2億3,600万円

少し前の数字になりますが、平成9年に経済企画庁(当時)から発表された「国民生活白書」による生涯賃金の試算を見てみましょう。

*短大卒の女性の例

■就職後、出産・子育てなどによる就業中断をせず定年退職まで勤務するケース

賃金総額は約2億1,900万円。退職金の約1,700万円を加算すると、約2億3,600万円を生涯で得る計算になります。

27歳で出産のため退社した場合は?

退社までに得る賃金は、2100万円とし、結婚後第1子出産時に退職、その後子育てが一段落した32歳に再就職する場合の試算です。

■正社員として再就職するケース

生涯で得られる賃金は、1億7,300万円。出産・育児による就業中断・再就職後の損失額は合わせて約6,300万円!

■パートタイマーとして再就職するケース

退職前の2,100万円と併せて、生涯で得られる賃金は、5,100万円。パートタイマーの年収の多くは、90~100万円なので、年収を100万円と仮定。退職金は、1度目の退職時に支給される65万円のみとした場合、仕事を継続した場合に比べて、約1億8,500万円もの損に!。

この2つのケースは、子どもが1人、専業主婦期間4年で試算されていますので、子どもの数、再就職の時期がもっと後になると、得られる賃金の差は、もっと開くことになります。

では、次に仕事を辞めずに働き続け、現在40代になっている女性たちの実際を見てみましょう。次ページへ>>
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