女性の転職/女性の仕事カタログ

人生の“処方箋”を編集する仕事とは?(3ページ目)

憧れの職業として根強い人気を誇る「編集者」。今回は、年々種類も増え、特に女性にはなくてはならない身近な存在となったフリーペーパーの編集長にお話を伺いました。

執筆者:三輪 貴子

いろいろな女性に読んでもらってこそ ~向いている人~

編集の勉強をする専門学校では、いろいろなスキルを学ぶことができます。それは知識として活用できますが、それに加えて、アンテナをはり、どんな小さな情報でもキャッチできるよう常に心の準備をしておくことも、フリーペーパーの編集のスキルとして大切なことです。

この仕事に向いているのは、いろいろなことをしたい人。読者はある程度絞り込むことはできますが、フリーペーパーはそれと同時に万人に受け入れられなければ成り立たない媒体です。例えば「Recipe」の場合、20代後半から30代の働く女性をメインターゲットとして設定していますが、その中でも、いろいろな女性に読んでもらってこそのフリーペーパー。女性が興味を持つような事柄に常にアンテナを張り巡らせ、興味を持っていかなければ営業としても編集としても、仕事をしていくことは難しいのではないかと思います。

いろいろな人と出会えること ~よいところ・つらいところ~

私は、出会う人のバックグランドなどに興味があり、人の話を聞きたいタイプ。1人として同じ人はいないので、話を聞いていると自分へのエネルギーにもなりますし、自分1人では視野が狭くなってしまいがちな考えも、拡げていくことができるからです。10年前までは、初対面の人に会うことが苦手だったのですが、今は、いろいろな人と出会えることが、この仕事のよさだと感じています。

打ち出すタイミングや、そのお店の業態、打ち出し方によって、広告の効果は変わります。しかしもし広告に対して効果がでなければ、広告主に、次も出そうと思ってもらえない厳しい世界です。広告を出していただいたお店から「効果が出なかった」と聞くことが、一番つらいですね。そういうときは「今回は、こういうところがウイークポイントになったと思います。今度は○○で打ち出しをしてみましょう」と提案し、広告主との絆を強めていくことが大切だと思っています。

一歩、半歩でもいいから前へ ~夢を叶えるために~

「編集の仕事」と一言で表しても、出版社やフリーペーパーなど、いろいろな仕事があると思います。10年前、私は編集の仕事へ就くことをあきらめていましたが、自ら行動を起こし、その結果夢を叶えることができました。どんな仕事でもそうだと思うのですが、やりたい気持ちをもっているだけでは、なかなか形になりません。それを実現させるためには、一歩、半歩でもいいから前に進んでほしい。もしその半歩が未来へつながらなくても、その半歩踏み出したことによって、違う可能性がひらけ、天職が見つかることもあると思います。



【編集後記】
インタビュー中、お話くださった山貝さんの世界に引き込まれ、あっという間に時間が過ぎていきました。整理整頓されたお話、言葉だけなく表情でも語りかけてくださる雰囲気、とてもステキな方でした。これからの益々のご活躍を楽しみにしています。
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