女性の転職/女性の仕事カタログ

人生の“処方箋”を編集する仕事とは?(2ページ目)

憧れの職業として根強い人気を誇る「編集者」。今回は、年々種類も増え、特に女性にはなくてはならない身近な存在となったフリーペーパーの編集長にお話を伺いました。

執筆者:三輪 貴子

「Recipe」には、処方箋という意味が。20代後半から30代の働く女性にとって、元気になるキッカケにしてもらいたいと思っています。(山貝さん)

営業は大変ですが、大切な仕事なのです ~具体的な仕事~

入社後の基本的な業務は、広告主を獲得するための営業からスタート。契約が決まれば、自分で取材へ行き、自分で写真をとり、自分で原稿を書いて先輩にチェックをしてもらい、最後は自分で集金へ行く。一連の業務をすべて「自分」1人でこなしていました。今思えば、全てをやらなければならない状況だったからこそ、会社や仕事、その流れも理解することができたのです。この経験がなければ、10年間も勤め続け、編集長になることはなかったと思います。

いまでこそ「よかった」と思えますが、入社後、営業研修やマニュアルもないまま、自分なりに営業をしていくことは想像以上に大変でした。街を歩いて広告主になりそうなお店を探し、事務所にもどって事前調査したお店に電話。アポイントが取れれば営業へ行く。飛び込み営業もしました。初めて会う人なので、波長が合う方もいれば合わない方もいらっしゃいます。どんな風に話をもっていこうか悩み、いろいろと考えて訪問したものの、相手が苦手なタイプの方だったため、5分程度で帰ってきてしまうこともありました。フリーペーパーは、広告収入がないと成り立たない媒体。だからこそ営業は大変でもあり、大切な仕事なのです。

会話は相手との呼吸を合わせること ~転機~

フリーペーパーの仕事をはじめて3年目、営業の仕事にも慣れてきたころのことです。いつものように、あるお店に電話をかけ「5分~10分ですみますので、ご挨拶に伺います」とお伝えし、訪問することに。お店へ伺い、男性のオーナーへ媒体の説明をさせていただいている間、オーナーはじっと話をきいていらしたのですが、私の説明がおわったとき、こうおっしゃったのです。「最初にあなたは、電話でご挨拶に行かせてくださいといった。私は、15分もかけて媒体の説明をされるとは思ってもみなかった」と。

当時の私は「ご挨拶」と言ってアポイントをとっても営業されることは相手もわかっているだろう、と自分よがりの営業になってしまっていたのです。この男性オーナーの言葉は、今でも忘れることができません。

営業は、しゃべるのが仕事のうちの1つですが、1人で成り立つものではありません。この件以来、相手が何か言いたいのではないかと感じたときは、自分は話すのを控え、じっくりと話を聞くようになりました。世の中には、いろいろな方がいます。だからこそ、会話は相手との呼吸を合わせることが大切だと思います。

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