女性の転職/女性の再就職・職場復帰

憧れ女性に聞く!佐々木かをりさん 前編

2つの会社の社長であり、2人のお子さんの母でもある。幅広い分野で輝きを放つ佐々木かをりさんに、お話をうかがってきました。

執筆者:川崎 あゆみ

佐々木さん画像
佐々木かをりさん。大学を卒業後、フリー通訳者として活躍。言語のプロフェッショナルが活躍する(株)ユニカルインターナショナル、自立した女性のためのコミュニティサイトイー・ウーマンを持つ(株)イー・ウーマン2社の社長業をこなしながら、講演・執筆活動、さらに政府審議会の委員などをこなす。 「ミリオネーゼの手帳術」、 「佐々木かをりの手帳術」、 「自分が輝く7つの発想」などの著書多数。
今回、お話をうかがったのは、「8ケタ稼ぐ女性に学ぶ サクサク時間活用 ミリオネーゼの手帳術」の著者、そして朝の情報番組「とくダネ!」金曜日のコメンテーターとしておなじみの佐々木かをりさんです。2人のお子さんの母親でもあり、社長業をこなす佐々木さんに、「再就職」についてお話をうかがってきました。母親の温かい視点とバリバリ働くビジネスウーマンの視点をあわせもった佐々木さんならではのお話を2回にわたってお届けします。

【index】
■1ページ目 仕事と親としての思い
2ページ目 「ブランク」「経験がないこと」なんて問題じゃない!
3ページ目 大切なのは「私」の視点

「親」としての思いも大事にしながら働く


川崎:
子供を預けて働ける環境が整っておらず、出産を機にそれまでの仕事をあきらめてしまう女性が多いわけですが、働く女性を増やすには、あるいは働きやすい環境を作るには、まず保育園の数を増やすことが大切であると言われます。その点、どのようにお考えになりますか?

佐々木:
保育園がなければ仕事がしにくいというのは事実ですから、保育園の数が充実することは、とても大切だと思います。イー・ウーマンで行った調査でも、子育て支援としてほしいモノのナンバーワンが保育園の充実でした。でも、数だけではないんですね。私は、子供が生まれる前には妊娠中も含めて駅型保育園ができたり、夜間まで保育園が増えるということは、とても素晴らしいと思っていました。でも実際に出産して、自分の子供の顔を見たときには、駅ビルにある保育園には預けたくないって思った。

保育園で過ごす時間は、小学校で過ごす時間よりはるかに長いでしょう。小学校が6年間で毎日6~7時間とすれば保育園は6年間で毎日8~10時間で、ほぼ倍。そうなるとやはり静かな場所で、光が入る部屋で、子供たちが駆け回るお庭も欲しいし、給食を作ってもらえるところがいい、お友達も多いほうがいいと考えますよね。駅に保育園があれば確かに便利だけど、子供の人生の初めの基盤が出来る時期。ただ数を増やせば良いということではなく、子供たちを数年間育てる環境としてふさわしいかどうかも、よく考える必要があるでしょうね。

驚き!イーウーマンの社則


川崎:
先日、『AERA』2005年10月17日号で「保育園も時短勤務もなくなり、働く母を阻む”小一”の壁」という特集が組まれ、小学校に入ると低学年のうちは両立は、保育園に預けていた頃よりも、仕事をするのが余計にきつくなるという内容でした。その点、いかが思われますか?

佐々木:
出産前は保育園のことを考えますが、保育園卒業後の小学校入学以降、それぞれの時期で、新しい課題に直面するんですね。小学校入学後しばらくは、朝8時半に始まったかと思うと、10時半とか午前中には家に帰ってきますよね。フルタイムで働いている母親が、その時間に毎日家にいてあげることができない。

それにいくら学童があるといっても、5時までしか見てもらえない。それまで保育園では夜7時まで預かってもらえたのに、ということです。小学校に上がった後、突然、夕方の時間帯に大人の確保の必要性を感じます。さらに、きっと中学や高校になると、今度はお友達からの影響や街での誘惑や。今だと麻薬やリストカットなどの話も聞きます。中学になったから手をかけなくていいということではない。毎日夜9時に両親が帰っていたら、とんでもないことになってるってこともありえるわけですよ、ね。子供の成長に応じて、また別の意味で大人が必要です。

子供を育てることって終わりがない。要(かなめ)は確かにあるんだけど、実は要じゃない日常の部分がすごく重要でしょう。そういったことを理解した制度が作られていかないと、保育園だけ作って「お母さん、働けるでしょ」って言われても無理。もちろん保育園がないとスタートにもならないですけど。

川崎:
支援制度が整うのと同時に、企業による支援体制がないとなかなか・・・・・・。

佐々木:
企業の理解も必要だし、同僚や上司からの理解がないと、制度だけあっても足りないんですよね。例えば、お迎えのために席を立ったときに隣の人に「早く帰るの? 何よ」って言われたら嫌ですよね。保育園を作る、企業が制度を作るということと、働く仲間たちがみんな意識を変えていきながら、多様なライフスタイルをサポートするという形が理想ですよね。どれか1つでは解決できない。

また、東京近郊なら私立小学校を受験する人も多くいると思うんです。試験期間が数日から2週間くらいで決まっていても、自分の子供の試験日はぎりぎりまで分からない。子供の心境、体調も整えなくてはならない。ですから、そういった時期のサポートも必要ですよね。

川崎:
2週間仕事の予定を入れないで待機というのは、ちょっとありえないですよね。

佐々木:
私は社長なので、かなり自由に行動できたけれども、その体験が社長の特権になってはいけないと思うんです。同じように社員ができなくては意味がない。ですから、私が先輩として体験し、必要だと感じたルールは、すぐに社則に反映する、ということで私たちの社則には、「小学校とか中学校など、進学前後の2年間に10日間余計に休みが取れる」とか、親として要(かなめ)と思ったときに子供のそばにいることが出来るような親業休暇などといった制度もあるんですよ。

川崎:
ええっ。それは素晴らしい!

佐々木さん画像
佐々木さんのブログ「佐々木かをりの今日の想い」でも、お子さんたちへの愛情あふれるお母様としての顔が垣間見えます。
佐々木:
素晴らしいでしょ(笑)。小学校に無事に入学しても、その後に親を学校に集めてカリキュラムの説明会なんかもありますよね。そういう時間を会社が、事前に確保しておいてあげないと、子供を育てることはできないって思うの。

小学校受験に限らず、中学の受験とか高校の受験でも、前夜には、あったかいご飯を作ってあげるかもしれないし、当日は家で待っててあげたり、送り出してあげたり、発表の日は一緒に行ってあげたい、あるいは行きたいという気持ちがあると思うんですよね。親がそういう時間を過ごせるといいなと思います。

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