【サロンアドバイザー】藤枝 理子さん大学卒業後、ソニー株式会社へ勤務。退職後、イギリスへの紅茶留学を経て、1995年自宅開放型サロン「エルミタージュ」を主宰。紅茶から広がる様々なライフスタイル提案型レッスンを開講。2006年3月、自宅サロン開設のノウハウを綴った著書「サロンマダムになりませんか?」」を発売。ブログ「サロンマダム日記」も好評。講演・執筆など多方面で活躍中。 |
難 易 度 ★★★☆☆
かかる費用 ★★★★★
「好きなこと」や「趣味」を本格的に勉強し、サロンを開いて、仕事へとつなげていく。このような「サロンマダム」になりたいと、自宅でサロンを開く夢見る女性が増えています。今回は、自宅開放型のサロンを運営され、「好きなこと」を仕事へとつなげていらっしゃる女性にお話を伺いました。
家庭・仕事・趣味をバランスよく ~サロンマダムへの原点~
大学卒業後、就職したソニー株式会社は、風通しのよい社風でした。男女の差別なく重要な仕事を任され、ハードではあるけれど、とても楽しくやりがいを感じていました。とはいえ、会社員には時間的な拘束や規制があります。結婚後も仕事は続けていましたが、子どもが生まれたあとも、会社を続けようとは思っていませんでした。「子育てのために家庭に入ったとしても、○○ちゃんのママとしか呼ばれず、子どもを通して存在する自分になるのはイヤ。私らしさ、アイデンティティーを持ち続けたい」と思い、家庭・仕事・趣味 この3つをバランスよくこなすことができる自己実現の場を持ちたいと考えていました。大学時代から大のお稽古好き。ソニー株式会社へ勤めていたころは、お給料のほとんどをお稽古へ費やすようになり、まとまったお休みがとれると、ロンドンやパリにプチ留学へ。海外でお料理やフラワーアレンジメントなどを学ぶようになりました。すると、友人から「海外で学んだことを教えてほしい」とリクエストをされるようになり、数人の友人と一緒にお料理などを楽しむサークルをスタート。このお稽古好きが嵩じてはじまったサークル活動が、「サロンアドバイザー」の道へ進む原点となったのです。
「紅茶は、ゆとりの産物」です ~自宅開放型サロンについて~
そんな趣味のサークルを続けているうちに、「本格的に紅茶を学んでみたい」という生徒さんが現れました。「人からお金をいただくのであれば、私はその道の“プロ”にならなくては。まずは紅茶のプロになろう。」と思い、本場イギリスへの留学を決意。会社を退職して1年間、紅茶留学をしました。留学中の基盤は、ホームステイ先のイギリスの家庭。日本人の駐在員を対象として、マナーや作法を教えているマダムのお宅で、実際の生活の中で受け継がれている紅茶文化というものを教えていただきました。そのほか、現地のフィニッシングスクールやプライベートレッスンにて、紅茶の知識を取得。イギリスで、みっちりと学んだ紅茶の知識を活かし、1995年、自宅開放型サロン「エルミタージュ」をスタートさせました。今では、紅茶とテーブルコーディネートだけでなく、英国式の収納やハウスキーピングをはじめ、これまで積み重ねてきた経験をもとに、サロンマダムを目指す方を対象とした、自宅サロン開設講座も開講しています。自宅開放型というスタイルを選んだのは、私自身が、「紅茶は、ゆとりの産物」だと思っているからです。数ある紅茶教室の中には、学校のように椅子に座り、机に向かって先生の話を聞くスタイルの教室もあります。私がお伝えしたいことは、紅茶というフィルターを透したライフスタイル提案。「紅茶をこんな風に生活に取り入れて、愉しんでみませんか?」ということを伝えるには、実際に暮らしている空間に生徒さんを招き、五感で空気を感じていただくことが大切。そんな考えから、自宅開放型というスタイルを選択しました。サロンに通われている生徒さんたちは、紅茶の知識だけにとどまらず、インテリアやおもてなしなどに興味を持たれ、生徒さんご自身の生活へ上手に取り入れていらっしゃいます。そのような姿を拝見すると「自宅開放型サロンをはじめた意味は、生徒さんへきちんと伝わっているんだな」と感じ、とてもうれしいですね。
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