女性の転職/女性の仕事カタログ

あなたのサロンを開いてみませんか?(2ページ目)

「好きなこと」を本格的に勉強し、サロンを開いて、仕事へとつなげていく。このような「サロンマダム」になりたいと、自宅でサロンを開く夢見る女性が増えています。今回は、サロンアドバイザーへお話を伺いました。

執筆者:三輪 貴子

サロンの雰囲気作りには、上質な食器や小物は欠かせない。

まずは周囲に認められること ~準備と費用~

趣味を仕事にしようと考えた場合、失敗しないためにもステップが必要です。はじめにしておくべきことは、基盤を固めること。自分がやろうとしていることを、周囲に認知してもらうことからはじめるといいと思います。いま働く女性の間でトレンドのプチ留学も、ただ行ってきたというだけでは自己満足に過ぎません。たとえば私の場合、現地で習ったお菓子は、帰国後必ず家で試作を繰り返し、アイディアを加えて自分のレシピにします。それを作っては会社へ持って行き、同僚や友人に食べてもらう。そうすることによって、成果を確認すると同時に、私が何を学んでいるのかを、周りの方に知ってもらうことが出来ます。そこから「藤枝さんは、海外で料理やお菓子を学んでいるらしい」と、情報が社内の口コミで広がり、「教えてほしい」という人が出てくる。そういった流れができ、サークルが生まれました。芽を出すためには、種蒔きが必要。10年経ったいまでも、その口コミを頼りに問い合わせがあります。学んだことは、周りの方々へ伝えること。まずは、そこからスタートされるといいのではないでしょうか。

今は海外で技術や知識を習得されてくる方も多く、昔の師弟制度とは違い、特別な資格がなくても、教室を開くことができます。それだけに、これは誰にも負けないというオリジナリティーと自信をもつことだと思います。そのためには、時間もお金も惜しみない投資をすること。私の場合は、紅茶留学にかかった費用がトータル約150万円。自宅開放型サロンをオープンさせるための費用は、主に食器や家具などの購入費として、約100万円程度かかりました。
「先生はどのような資格をお持ちなのですか?」という質問も、必ず聞かれます。もちろん、資格はもっていたほうがいいとは思いますが、独立したあとに肩書きや協会に縛られる場合もあります。資格を取得する場合は、取得後の活動規制やルール、将来性など、メリットとデメリットを事前によく分析することも大切だと思います。

プロとしてのポリシーを ~サロン運営の真実~

この仕事は、「趣味と実益を兼ねた優雅な仕事・・・私にもできそう!」と思われがちですが、趣味の延長という感覚のままで、続けていけるほど甘くはありません。人からお金をいただくということは、プロとしての仕事を要求されますし、女性の場合、特に周囲の目も厳しくなります。また、どんな分野のサロンでも華やかに見えるのは一部分であって、目に見えない裏方の準備や雑務は地味で大変なもの。私の場合、1回のレッスン(11時から14時)をするために費やす期間は、約3日。当日の朝は、5時に起きて準備にとりかかります。それを知らない方からは、「お茶会をしながらお金をもらえるなんて、うらやましい」と言われたこともあります。そんな方に、「私の仕事の大半は、お掃除とお礼状書きなんですよ」とお話をすると、大変驚かれます。サロンの運営は、目には見えない作業が多く、表に出ている時間は氷山の一角。華やかな部分だけをみていると、「こんなはずではなかった・・・」と、ギャップを感じてやめてしまう人が多いのも事実です。仕事量のわりには、期待したほどの収入がないと感じる人もいます。ですから、趣味からはじめた仕事でも、プロとしてのポリシーをもっていない限り長く続かないもの。サロンをはじめられるときは、こういった点もよく考えてから、スタートされたほうがよいですね。
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