芦屋のアトリエで行なうお花のレッスンへこられた生徒さんには、スイーツと丁寧に入れたお茶をご用意し、ゆったりとした時間を過ごしてもらっています。(話:小山潤子さん 写真:河野あさひさん) |
時間をバランスよく使うことができるように ~これまでの道のり その3~
フラワースタッフとして入社をしたウエディングドレスショップの考え方は「仕事をこなすのではなく、自分の意見を持って仕事をすること。得意なことは、どんどんチャレンジすること。」でした。業界内でも“厳しい”と評判のお店でしたので、随分しごかれましたが、お花だけではなく、ドレスについてもしっかりと学ぶことができました。お花屋さんは、ブーケのことだけを、ドレスショップはドレスのことだけを考えてしまいがちなのですが、花嫁はドレスを着てブーケを持ちますので、全体のバランスを考えることが大切なのです。このときの経験によって、もともと得意だったウエディングブーケ作りの腕を、さらに磨くことができたと思います。4年間、フラワースタッフとして働いていましたが、一社員としての立場では、自分の行動にもある程度の制約がついてまわります。少し身動きの取り難さを感じ始めたころ、ウエディングドレスショップが全国で展開しているお花屋さんの経営を再編するという話がもちあがり、それをキッカケに再びフリーになりました。はじめは、大阪でお花の店を持つことも考え、物件を探していたのですが、お花屋さんをはじめる際にかかる経費と利益は、なかなか見合いません。そこで、実店舗をもつのではなく、ネットショプとしてお花屋さんをしようと思い、「amica online flower shop」(アミカ)をオープンしました。ネットショップをはじめるまでは、パソコンも持っていませんでしたし、知識もなかったので、周りからは「やめたほうがいい」と言われました。今思えば、無謀なことですね。(笑) 現在、ネットショップをはじめてから2年になりますが、今ではアドバイザーの方にもついていただき、ネットショプにもリピーターのお客さまが増えて、順調に受注件数を伸ばしています。
現在の仕事は、お花のネットショップ「amica online flower shop」(アミカ)の運営と、大阪、三宮(神戸市内)、芦屋の3ヶ所で、お花のスクールを運営、加えて、あるウエディング会場と提携をして、会場内の装花や、ブーケの制作をしています。お花屋さんやドレスショップに勤めていた頃は、座ってお茶を1杯飲むヒマもないほど忙しいことがザラでしたが、今は、スクールのレッスンをして、その後休憩をとったり、調べものをして、また次、別の仕事をするなど、時間をバランスよく使うことができるようになりました。
【編集後記】
インタビューをさせていただくため、お邪魔したのは芦屋のアトリエ。陽光がサンサンと降り注ぐ明るいアトリエでは、色とりどりのお花が出迎えてくれました。小山さんの雰囲気はとても穏やかで、一言一言、大切に、丁寧にお話くださいました。後編では、フローリストの仕事について、具体的にお話をお伺いします。後編は4月2日アップ予定。どうぞ、お楽しみに!