【グランドスタッフ】徳留 由佳さんホテルウーマン時代にベルガール・バンケットの仕事を経て、グランドスタッフへ。現在、株式会社エーエヌエースカイパル 勤務。大阪国際空港(伊丹空港)で活躍中。 |
難 易 度 ★★★★☆
かかる費用 ★☆☆☆☆
(上記は受験準備にかかる費用です)
「地上のキャビンアテンダント」ともいわれるグランドスタッフは、航空券の発券や手続きなどを担当する女性に人気の高い仕事です。空港に訪れたお客さまが、最初に言葉を交わす空港の顔となる存在。新卒採用で合格をしなくても、既卒(中途)採用を目指して、チャレンジを続ける人も多い、人気の仕事です。
今回は、見事難関を突破してホテルウーマンからグランドスタッフに転職を果たした徳留由佳さんにお話を伺いました。狭き門をくぐりぬけるための秘訣についても語っていただきましょう。
ホテルウーマンをつづけながら ~仕事と採用試験~
大阪国際空港(伊丹空港)でグランドスタッフの仕事に就いて、1年になります。以前は、約3年半、ホテルに勤めていました。学生のころから夢見ていたグランドスタッフという仕事。いつも笑顔でお客さまと接し、キビキビと働く姿は私の憧れでした。グランドスタッフになるために、英会話スクール(費用:グループレッスンで約35万円)へ通うなど、就職活動の準備も進めていました。就職活動中にホテル業界にも魅力を感じ、結局、航空会社は一社も入社試験を受けることなくホテルへ就職。ベルガールやバンケットでのパーティやウエディングの担当に就き、忙しい中でも充実した毎日を送っていました。ところが、ホテルに勤めて約1年後、自分の中で、前からの夢であったグランドスタッフへの憧れが次第に強くなってきました。以前思い描いていた夢を実現させるために転職を考え始め、ホテルウーマンをつづけながら、航空会社の求人情報などが掲載されているクルーネットや、各種航空会社のウェブサイトを欠かさずチェックをするようになりました。
ホテルの仕事は勤務時間が不規則なので、英会話の勉強などをする時間がなかなかとれず、採用試験を受けはじめてから1~2年は、何度も採用試験に落ちました。採用試験は、航空会社によって、面接・筆記などの順序や内容が異なります。一般的によくある試験内容は、一般常識、面接、英会話での面接、性格や能力診断など。その他、人の顔が描かれているページを見て、その人がお客さまだと仮定した場合、どういうことを望んでいるのかを答えることもあります。最初が面接なのか、筆記なのか、だいたいの流れが決まっている会社もあれば、採用試験の順序や内容が変更される会社もあります。事前にしっかりと勉強や準備をするためにも、インターネットなどを使って採用条件や試験内容・順序のチェックが必要です。今から思うと、何度も落ちていたころは、情報を収集する意気込みや、受かりたいという気持ちが弱かったな、と思います。
今、目の前にある仕事を大切に ~合格の秘訣~
何度目かのチャレンジで、ようやく、ある航空会社の採用が決まりました。そしてホテルを辞め、夢だったグランドスタッフの仕事がスタートしました。その後、その航空会社に勤めながら他の航空会社の採用情報を常にチェックし、現在勤めているエー・エヌ・エー・スカイパル株式会社の採用試験へチャレンジ。そのときは「絶対に受かってやる」と、とても気合が入っていました。狭き門だったと思いますが、結果は合格。「絶対に受かりたい」という想いの強さは、面接の際の表情や立ち居振る舞いなどに自然と現れ、面接官などにも伝わるのではないかなと思います。友人に「ホテル勤めの忙しい中、なぜ合格することができたの?」と聞かれることがあります。ひとつだけ確実にお答えできることは、そのとき自分に与えられた仕事を一生懸命にやってきたことが、結果として合格につながったということです。というのも、既卒(中途)採用では、履歴書・職務経歴書に重点を置かれることもあるため、現在の仕事に対する考え方や取り組む姿勢がはっきりしていることが、一番のアピールへとつながるからです。つまり、グランドスタッフの仕事へ就くために、英会話や一般常識の勉強をし、採用試験に備えることも大切ですが、そのとき自分へ与えられている仕事にしっかりと取り組めない人は、たとえ希望の仕事に就いたとしても、結局は不平不満を言うだろうと受け取られても仕方が無いということです。転職を考えるなら、仕事にムダなものはなく、すべては自分を磨いてくれるチャンスととらえて、まずは今 目の前にある仕事を大切に、丁寧にこなすこと。それが未来の夢へ近づく第一歩なのだと感じています。