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2008年、原油価格はどうなる?(3ページ目)

2007年はずっと高騰を続けていた原油価格ですが、2008年が明けてついに瞬間的に1バレル=100ドルの大台をつけました。2008年はいったいどこまで上がるのでしょうか?それとも少しは下がるのでしょうか?

執筆者:鳥羽 賢

そして2008年の予測は?

それでは、2008年は原油価格はいったいどのように動くのでしょうか?これについてはいろいろな関係者が予想しています。例えば金融関係者は、2008年の年間平均価格は82~95ドルになるとしています。これは主にゴールドマン・サックスなどの、外資系金融機関が出した予測です。

一方で石油業界は、もう少し低い予想を出しています。これについてはいくつかの理由が挙げられています。

1つには、アメリカなどOPEC(石油輸出国機構)以外の石油産出国で、今後かなりの増産が見込まれているということ。もともとアメリカなどの油田は開発コストが高くつくので、原油価格が20ドル前後と低い時代には、無理をして開発をしようとする業者はいませんでした。

ところがこれだけ原油価格が上がると、開発コストが相当高い油田でも採算は取れます。そこで、現在では世界のいろいろなところで新しい油田開発が始まっています。それが原油の供給を増やし、価格を下げる要因になります。

そしてもう1つは、世界最大の人口を抱え経済成長によって石油需要も急騰している中国の伸びが、最近では鈍化していることがあります。中国の石油需要は2004年頃まで年7%程度の増加率を見せていましたが、最近ではそれが4%程度に下がっています。石油業界の見方では、2008年の原油価格は60~80ドル程度で推移するとされています。

一方で130ドルの可能性も?!

中東の地図
パレスチナの地図。中東で紛争が起これば、原油価格がさらに上がる可能性も。
しかし一方で、100ドルを超えてもさらに上昇する可能性も十分残されています。中東で紛争が起こるなど、石油需給を逼迫させる事態が起こったら、原油価格は120~130ドルまで上がる可能性すら指摘されています。

基本的に原油価格は先物相場であり、先の予測は極めて難しいものです。ですが、全体的に2008年は「高止まりする」という予想が多くなっているのが現状です。昔のような20ドル時代に戻る可能性が低い今は、高い石油に対応した生活を考えていくしかないでしょう。

参考サイト

●NBOnline


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