投機資金流入で高騰してきた原油

2007年後半以降特に上昇が激しい原油価格ですが、これにはサブプライム問題が影響していると思われます。

こちらの記事でもお話したように、原油価格が高騰している理由としては、中国やインドなどの需要増による価格底上げや、投機資金の大量流入によるバブル的な上げなどがあります。

特に2007年後半からの高騰は、投機資金の流入によるところが大きいのです。2007年前半までは、世界全体の「金余り」現象のために、株、外貨、そして原油や他の先物など、さまざまな金融商品に資金が流入していました。これは円で資金を調達して株などに投資する、円キャリートレードという形で実行されていました。
<円キャリートレードの仕組み>
円キャリートレードの仕組み
円キャリートレードのために、2007年前半までは株高と円安が続いていた。


サブプライム問題表面化で原油など先物に資金が集中

ところが、夏にサブプライムが表面化したことによって、状況が変わりました。それまで有望な投資先として資金が流入していた世界各国の株や為替市場ですが、2007年前半まで上がり続けていた相場も、夏以降下落に転じたのです。

そうなると、もう株や外貨に投資をしても利益は上がりません。そこで、夏以降もまだ上がり続けている原油など先物に資金が集中流入しているという見方が強まっています。例えば原油の価格を見ると、サブプライム問題表面化による世界同時株安が起こった7月末から8月半ばまでに、77ドルから70ドル程度にいったん下落しています。

ところがそれから先に急激な上昇に転じています。株や外貨相場は下がり続けていますが、原油は70ドルから今年明けの100ドルまで上がりました。これは約40%もの急上昇ということになります。

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