社会ニュース/よくわかる時事問題

15年で倍増! 日本の「富裕層」の実態(2ページ目)

好調な世界経済の下、2006年は世界の富裕層人口が増加! 一方、国内でも年間所得2,000万円超の人が15年で倍増しています。そこで、億万長者のランキングなど、日本の富裕層の実態に迫ってみると……

執筆者:志田 玲子

株式公開・M&Aの件数増で、日本人の100人に1人は富裕層!

画像の代替テキスト
日本のセレブは、半数近くが東京に居住。富裕層もやはり「一極集中」!
写真提供:東京発フリー写真素材集
1ページで見た「第11回ワールド・ウェルス・レポート」によると、日本の富裕層人口は、2006年の1年間で5.1%増加し、147.7 万人に達しています。つまり、日本の総人口(約1.3億人)の約1.1%=少なくとも100人に1人は、純資産1.2億円以上を持つ富裕層に該当するというわけです。ガイドの印象としては、思ったより多い……。

では、富裕層が増えた要因はいったい何? 上記レポートでは、景気拡大のほか、株式の新規公開(IPO)やM&Aの積極化が挙げられています。たしかに、2006年の日本企業のM&A件数は2,775件と、史上最高を記録。また、株式公開件数も155件と、2000年の157件に次ぐ実績を誇っています。戦後最長の景気拡大が続く中、新興企業の台頭と企業再編の活発化が富裕層の拡大をもたらしたと、言えそうですね。

年間所得2,000万円超のセレブは、15年で倍増!

一方、時系列の変化を見ると、富裕層の目覚しい成長ぶりが浮き上がってきます。第一生命経済研究所の経済関連レポート「富裕層ビジネスは10兆円の消費市場」によれば、年間所得2,000万円超の人の数が、1990年~2005年の15年間でなんと1.9倍へと倍増! その消費総額は、2006年の推計でなんと10.4兆円! これは、全国民が1年間に負担する消費税総額に匹敵する規模で、2002年の約8兆円から4年間で30%増となっています。

昨今の好景気は、庶民にとり「実感に乏しい!」というのが正直なところですが、セレブたちは、確実にその恩恵を享受している模様……。

それでは、日本で「億万長者」と呼ばれるのは一体どんな人たち? 次のページではいよいよ、気になる国内の「億万長者」トップ5をずらりご紹介! → 次のページへ
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます