将来住むなら税金が安い方がいい!

村上ファンドの村上容疑者は、日本の高い所得税を嫌ってシンガポールに移住しようとしました。また安い税金だけが目的でなくても、今は定年後などに海外へ移住する方がとても増えています。

そんな時知っておいた方が絶対お得なのが、日本以外の国の所得税率です。特に年金を受給しながら海外で暮らす場合には、租税条約を結んでいる約40ヶ国に住むなら、その国の税率が適用されます。そのためには、引っ越し前に租税条約に関する届出書を社会保険事務所に届け出ることが必要になります。海外での年金の受け取り方について詳しくはこちら

また現地で株式投資などをしながら所得を得た場合でも、税金は安い方がいいに決まっています。ただし日本の不動産によって得られる不動産所得は、海外に住んでいても日本で課税されることになります。どちらにしても、世界の国の所得税率は知っておいて損はありません。

アジアで安いのは香港とシンガポール

アジアの主要国所得税率一覧
アジアの所得税率
国によってはこの他に地方税が課税される

上の表が、アジアの主な国の所得税率です。また比較のために日本も入れてあります。ざっと見ると分かりますが、香港とシンガポールは最高税率が際立って低くなっています。この2国・地域が、税金対策のためによく利用されている理由がここにあります。

香港は武富士前会長の長男が、税金対策のために住んでいたこともあります。ここでの所得税は、最高でもたったの17%です。そして香港自体が小さいので、住民税などもありません。また香港の所得税は累進税率と標準(一定)税率の2種類があり、自分で有利な方を選択できます。

標準税率では、税率は一律15%になります。つまり、日本円で1億円稼いでも、たったの15%しか課税されないのです。これはお金持ちにとってはたまらないでしょう。そして所得税には基礎控除もあり、独身世帯の場合はだいたい日本円で150万円、既婚子供なしの場合は300万円が控除額となります。つまり、これ以下の場合は無税となるのです。

中流家庭にとっては日本とあまり違いないかもしれませんが、すごく所得の多い世帯やすごく少ない世帯にとっては、香港はいい税制と言えるでしょう。ただし物価は高いですが。

そしてシンガポールも、所得税の面から見ると住みたい国であるでしょう。最高税率はたったの21%です。日本では高額所得者は、住民税と合わせると50%も取られてしまいます。その半分以下しかないシンガポールに、移住したいと思う人は村上容疑者以外にもいることでしょう。

香港とシンガポール以外は、どこも大きな違いはありません。リタイアメントビザを発行していて、多くの日本人が定年後にロングステイしているタイ、マレーシア、フィリピンなどは、日本と同じかやや最高税率が低くなっています。ただ特別高収入ではないなら、支払う税額は日本と大差ないでしょう。

→つぎは南北アメリカと、オセアニア諸国の所得税率を見てみましょう