企画のノウハウ/企画の立て方・まとめ方

企画とは何か? 意味と定義、企画力を高める3つのポイント

「企画」という言葉は仕事で多くの人が使っていると思います。企画の構想や内容に悩む人も多いのではないでしょうか。企画の意味・定義とは何か。企画力を高めるうえで、その意味や正体を知ることはとても大切です。今回は3つのポイントをお伝えします。

野村 尚義

執筆者:野村 尚義

プレゼンテーション・企画力ガイド

「企画」とは何か? 意味を把握して企画力を上げよう!

まずは「企画」という言葉を定義することからはじめよう。

まずは「企画」という言葉を定義することからはじめよう。


ビジネスマンであれば、多少の差こそあれ、必ず一度は「企画」という言葉に必ず出会ったことがあるでしょう。

たとえば上司から「じゃあ、今度の会議までに例の件、企画案を練っておいて」なんて言われたり、または、お客さんのところで一通り話した後、「では、今のお話を企画書にまとめていただけませんか」とお願いされることもしばしば…。

ところで、普段なにげなく使っている「企画」という言葉ですが、その意味を端的に説明できる人は、意外に少ないかもしれません。あなたは、いかがでしょう?「企画」を一言で説明できますか?

もしも、今、「ムムムッ。」と言葉に詰まったのだとしたら、あなたは企画というものをずいぶん漠然と捉えてしまっているかもしれません。企画という言葉の意味がよくわからない、ということは、完成図を知らずに工作を始めるようなもの。机に向っている間に「あれ?自分が作りたかったのって、こんなのだったっけ?」と、迷路に迷い込んでしまうこともあるのではないでしょうか。
 
<目次>

そこで、まずは企画の第一歩。企画の正体を知ることからはじめましょう。  

企画の意味と定義とは?

イベントを催すのも企画。本を出すのも、テレビ番組もひとつの企画。「経営企画部」といった名前からもわかるように、経営の方向性を決めるのもまた企画のひとつです。

そもそも、企画という言葉が、あまりにも多くの意味で使われすぎているため、定義しにくいといった面もあるのかもしれません。ですので、ある程度は意図的にこちらから定義を作って理解してしまうほうが現実的だとも言えるでしょう。
そこでまず、「企画」を辞書で引くと、このように書かれています。

【企画】…[名](スル)ある事を行うために計画をたてること。また、その計画。くわだて。

三省堂提供「大辞林 第二版」より

どうやら、「計画」と同義のようです。でも、少ししっくりこない気がしませんか?
企画という言葉には、もう少しアイデアに近い意味が含まれているような気がします。このあたりに、私たちが企画というものの意味を理解するヒントが多数含まれているのではないでしょうか…。
 

企画とは……3つのポイント

いつまでももったいぶっていても仕方ないので、私にとっての「企画」の定義を申し上げましょう。
以下の3つを満たすことが、私にとっての企画です。
  • なんらかのニーズを満たすこと
  • なんらかの「目新しさ」があること
  • 実現するための方向性・具体的方法があること
ひとつひとつ、具体的に見ていくことにしましょう。

 

企画とはニーズへの対策でないといけない

「なんらかのニーズを満たすこと」というのは、その企画に価値があるかどうかを表すものです。
一見、どれほどすばらしく見えるアイデアも、それを実現したときに誰かにとっての「よかった。ありがとう」に結びつかなければ意味がありません。

どんな細かな企画であっても…たとえば、会社で「弁当の納入業者を変更する」という企画を立てるのであれば、現場には、今の納入業者に対する何らかの不満があるのが通常です。そこに「もっとおいしい弁当を食べたい」というニーズがあるからこそ、企画がたつわけです。

 

既製品の焼き直しは企画とは呼ばない

「なんらかの「目新しさ」があること」とは、文字通り、そこに新しさがあるかどうかということです。新規性があるということは、すなわち、そこに「まだ完全に見えていない不確定さ」があることにもつながります。

わかりやすく言うと、すでにあるものの改訂版は、企画とは呼べないというわけです。まだ見えていないものに対するものこそが企画と呼べると言えるでしょう。

 

実現できないアイディアは企画とは言えない

「実現するための方向性・具体的方法があること」というのも、文字通りそのままですね。企画はそれを実現することを前提にしています。実現できないアイデアは企画とは呼ばないわけです。

ですので、予算が10万円の旅行がお題の企画では、当然「1000万円かかる豪華旅行」を提案してはならないわけですね。ただし、ここで注意したいのは、そうした非現実的なネタがすべてダメというわけではありません。そういった非現実的なものを、現実化する方法を考えていくなかで、それが「企画」に磨き上げられていくことも十分にあるのです。

「この企画は、誰のどんなニーズを満たすのだろうか?」「私の企画には、きちんと実現方法が含まれているかな?」と考えると、おのずとアイデアが降ってくるはずです!

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