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逆風続く新築マンション市場の見通しは?(2ページ目)

首都圏のマンション市場は物件価格の上昇が続く一方、供給は減少傾向となっており、建築基準法改正による着工減の影響も気になります。厳しい環境のなか、今後の供給や価格はどう推移するのでしょうか。

大森 広司

執筆者:大森 広司

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昨年8月から着工戸数の激減が続く

建築基準法改正の影響で着工戸数が大幅に減少
建築基準法改正の影響で着工戸数が大幅に減少
都区部を中心に供給がダウンしている背景には、「価格上昇を見込んで販売を後送りする、いわゆる『売り惜しみ』がある」と同研究所では説明しています。加えて、郊外では価格上昇に伴う販売不振から、「売りたくても売れない」状況もみられ、一部ではモデルルームでの相対交渉で値引きに応じるケースも出ているようです。

さらに供給減に追い打ちをかけるように、マンションの着工戸数が激減しています。昨年6月の建築基準法改正で確認申請の手続きが厳しくなった影響から、審査に時間がかかったり、申請そのものを差し控える動きが目立っているためです。

首都圏の分譲マンション着工戸数をみると、昨年7月は前年同月比マイナス9.3%でしたが、8月には同マイナス71.7%と大幅に落ち込みました。9月はさらに同マイナス85.9%までダウンし、その後は徐々に件数が持ち直してマイナス幅が縮小しているものの、12月の時点でも同マイナス50.7%となっています。



2008年の都心部は一転して供給増加に

新築マンションは着工から販売まで数カ月かかるのが通常なので、着工減が販売に影響してくるのはこれからだといわれています。同研究所の予測でも、2008年の首都圏の供給戸数は54,000戸と、昨年よりさらに10.5%減少するとの数字です。特に年度明けからは着工減の影響が現れると見込んでいます。

ただ、供給の落ち込みが激しいのは埼玉県や千葉県などで、都区部は前年比で9.0%増加すると予測されています。「本来は2007年に供給される予定だった分が先送りされており、湾岸エリアをはじめ大規模物件の供給計画が目立つ」(同研究所)というわけです。湾岸エリア以外でも港区や品川区などの再開発地区でタワー物件などの供給が計画されています。

価格が下がる余地はほとんどない?

また、首都圏には着工したものの発売されていない未発売在庫物件が約25,000戸存在するとされており、その動き次第では市場に影響を与えそうです。仮に価格を引き下げて大量に供給されてくると、新規の着工物件も価格がダウンする可能性もあるかもしれません。

とはいえ、「地価も建築費も上昇傾向にあり、物件価格が下がる余地はほとんどない」(同研究所)というのが大方の見方でしょう。未発売在庫物件もその多くは郊外部に立地しており、少なくとも都心部の物件価格は今後も上昇基調が続く可能性が高そうです。

一方で郊外の物件は上がりすぎた価格を修正する動きが出てきています。とはいえ、すでに一部でも販売済みとなっているマンションでは、表立って値下げすることは難しい状況です。そのため個別の対応となりますが、モデルルームで交渉してみる価値は大いにあるでしょう。2008年は供給も価格も都心と郊外とで2極化が進みそうな状況です。

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