何を話したらいいかわからない人は、なぜ話しベタなのか
もっと気のきいたことを話さなきゃ、もっと会話を盛り上げなきゃ……考えれば考えるほどうまくいかない。話をすることが苦手だという人は多くいます。
「何を話したらいいのかわからない」という感覚は、普通の人には不思議に思えるかもしれません。なぜならば会社に通勤する間にも、空気の温度、鳥の声、風の匂い、電車の窓からの景色、タイムカードの手触りなどのさまざまな刺激があります。それを見て何を感じたのか、どんな感情が沸いたのか、だからどうしたいのか……と、話そうと思えばいくらでも話の種は転がっているからです。現にセミナー参加者に「話の種を見つけてください」と課題を出すと、A4の紙にギッシリ書いてくれる方がほとんどです。誰もが話の種に溢れた生活をしているのに、「何を話したらいいのかわからない」と思っている人がたくさんいるのは、全くもって不思議です。
ネタはあるのに、それを表現する術を知らない、つまりは両手いっぱいに話の種はあるけれど、芽が出ないということです。
自分が感じていることを的確に表現するには、たくさんの表現方法を知っていなければいけません。「何を話したらいいのかわからない」という人は、この表現方法のストックが決定的に不足していることが原因だと思われます。
例えば、「プレゼンは緊張する」ことを表現するだけでも、
「プレゼンですか。いやあ、緊張しますねえ」
「プレゼンが始まる前は、手が震えるんですよ」
「考えただけで、なんだか、吐きそうです……」
といったように様々な表現の仕方があります。他にもドキドキする、足がガクガクする、冷や汗がにじむ、トイレに行きたくなる、お腹が痛くなってくる、吐きそう、といった表現もあり、表現方法によって印象が微妙に違ってきます。
感じたことや、思ったことを的確に伝えられるように、「感情を表現する言葉」を増やしましょう。そのためには、とても簡単で即効性の高いある方法をオススメします。
感じたこと・思ったこと、感情を表現する言葉の増やす方法は?
繊細な心の動きが表現され、一言一言が重く、深い意味を含んでいる名著として名高い「星の王子様」。小さい頃に読んだ人も多いのでは? (画像をクリックするとamazonに接続されます |
売れなければすぐに返本されてしまう出版業界において、幼い頃に親しんだ作品の中で、今だに店頭に並んでいるものは本当に完成度が高い作品であると言えます。学生時代に夢中になった赤川次郎や、西村京太郎などの推理小説、それに恋愛小説もいいかもしれません。本が苦手な人は、絵本を眺めるだけでもとても参考になります。幼い子供でも読めるようにと、リズムのある短い文の中に、複雑な心模様と深い意味
をもたせてあるからです。これを話し方に応用すれば少ない口数でも内容の深い会話ができるようになります。会社の帰りに本屋さんに立ち寄ってみませんか。
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