営業成績の悪い部下にかける言葉
先輩として、成果の出せない後輩にはやはり何か言ったほうがいいのでしょうが……下手なことを言ってしまうと、ますます悪い結果を呼んでしまうかも?
ネガティブを助長させる「でも」
ミーティング終了後、ついに後輩は「僕は、そもそも就職するときに営業なんて希望していなかったんですよ」と泣き言をいい出しました。なぐさめるために言ったあなたの一言「まあ、僕も新人の頃はうまくいかなかったよ」その後、 「でも、仕事なんだから、ちゃんと結果を出さなきゃダメなのはわかっているよね?もっと電話をいっぱいするとかさ、資料もちゃんと揃えるとか、トークを工夫するとかすればさ!」 と言ってしまうことはありませんか。
これでは、まるで「お前の努力が足りない」「やる気はあるのか」と責められたミーティングの悪夢の続きです。後輩は追い詰められてしまいます。アドバイスというよりも、「こうしろ!」と強制された気を与えてしまうし、ますます萎縮してやる気も萎えてしまいますよね。こんな状態では、自滅してしまします。
だからといって、後輩や部下がいつまでもネガティブな思考に沈んでいていいわけもありません。それなら、どうすればいいのでしょう?
学びを与える「でも」の使い方
「そうだよね、僕も新人の頃はうまくいかなかったよ」と、まず共感。ここまでは同じです。ここからが大きな違いとなります。
「でも、今は目標も達成できるようになったよ」
そうつなげることができるのなら、部下は「できるようになったその秘訣はなんだろう?」と考え始めることができるかもしれません。
あなたに質問してくるかもしれないし、自分なりに工夫を始めることができます。
自発的に動くことができれば、今日の仕事はすばらしいスタートを切ることができます。
「自己肯定」を起こすには
後輩や部下を萎縮させることなく反省させるには、どうしたらいいのか考えたことはありますか?落ち込んでしまうのは後輩の性格が「弱い」からだけとは限りません
こんな言葉を近所の人に言われたとき、親はどう反応するか?というテストがあります。
欧米人は、子供を褒められたとき、「ええ、そうでしょう?自慢の息子なんですよ」と素直に認めると言います。
それに比べて日本人はどう反応するかというと、例外なく否定すると言います。「そんなことないですよ。最近はすっかり反抗期で、手を焼いているんです」と、こんな風に。
褒められることが極端に少なく、欠点や足りない部分をいつも指摘されて育つせいでしょうか。日本人は自分の評価、つまり「自己評価」が低い民族だと言います。絶えず欠点を無くすように努力することを強いられ、強気ストレス状態にさらされているようです。
だからこそ、そこに追い討ちをかけるように「努力が足りないじゃないか」
「できていないじゃないか」と追い込みをかけるのは、やる気を無くすには効果的かもしれませんが、本気で仕事で成果を上げさせる事を望むのなら、
責めるのは逆効果です。
つまり本人のダメな部分の再確認に集中するのではなく 、「確かに今はできていないけれど、必ず自分はうまくいくとができる。そうなるための方法さえわかれば」というふうに解決策を探すことに集中し、とにかく前へ進むことに集中させるのです。
そのための強力なツールは先輩であるあなたのこんな言葉なのです。
「確かに、僕も新人の頃はうまくいかなかった。でも、今は目標も達成できるようになったよ」
ぜひ、かわいい部下や後輩にかけてあげてくださいね!
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