聞かせるスピーチのコツとは?
通勤途中での変化にも気を配ってみると、ネタが見つかります
ネタは日ごろから集める
スピーチの内容は職場によってテーマがあるかもしれませんが、基本的には好きなことを話すといいと思います。そうはいっても「好きなこと」と言われると困ってしまうもの。話のネタは、日頃から意識して集めておくことをお勧めします。決められたテーマに沿うものや自分の興味のあるものを、とにかくメモなどをして記録することです。忙しさのなかでやり過ごしてしまっているのですが、意識を向けると日々の生活の中にネタはたくさんあるものです。自分の興味を知ることや記録していくことは、会話力のアップにつながります。面倒がらずにぜひやってみてください。
役職によってテーマを決める
職場でテーマの指定がないとき、話し手が誰かによって、目的もテーマも変わってきます。●新入社員の場合
目的は他の社員に対しての自己紹介の要素が多くなります。スピーチの内容に、自分がどんな人かわかる内容を入れるのがいいでしょう。
●マネジメントクラスの場合
マネジメントクラスの人ならば、部下のやる気を引き出す内容を朝のスピーチに話すと職場が活気づきます。また上司へのプレゼンテーションが目的ならば、仕事への姿勢や考えなどが自己PRにもなります。
単に聴いている人が楽しめるものをテーマに話すだけでも十分ですし、自分の会話力アップのために話題を増やすきっかけにすることもできます。あまり硬く考えず、とにかく話してみることです。
目的によって切り口を変える
テーマが決まっている場合は、目的によって切り口を変えます。話の内容をどのように何を伝えられるか考えてみます。たとえば「最近、気になる話題」というテーマだとしましょう。●新入社員の場合
自分がどう感じているかを話すだけで自己紹介になります。
●マネジメントクラスの場合
マネージメントクラスの人ならば、話題の中からの学びや部下のモチベーションにつながるような視点を持って話すべきです。
同じ内容でも、どんな目的を持って話すかで、話の切り口を変えることが出来ます。趣味の話でも、時事ネタでも、社内の出来事からでも、伝えたい視点を考えて話してみましょう。
スピーチの構成を考える
新聞などをチェックして、最新のネタはつねに増やしておきましょう
そこで、シンプルで誰でもプレゼンテーションとして使える構成をご紹介します。これがマスターできたら、相手をワクワクさせながら話せるようになりましょう。
1. 話すテーマから(1分間スピーチなら5秒程度の長さ)
「今日は、○○についてお話します」「今朝は、私が○○を、○○した話をしたいと思います」というように、はじめに何の話が始まるのかを聴衆に理解させてしまいます。これで「何の話をするんだろう??」と思いながら聞かされる聴衆のストレスを解消します。
(例)「先日、本で読んだことを実際にやってみたところ、仕事でとても効果がありました。今日はそのことをお話したいと思います」
2. 内容の説明(1分間スピーチなら40秒程度の長さ)
「それは、先日のことですが……」などテーマで話す内容を説明したり、内容に沿って実際に起こったことを話します。この部分を話しておかないと、後がわからなくなってしまう重要な部分です。
注意点としては、あまり話題を広げないこと。広げすぎると言いたいことがぶれてしまいますのでポイントを1つに絞りましょう。結論だけでなく、そこに至ったエピソードを具体的に話すほうが聴き手に伝わります。
(例)「先日、書店で見つけた『○○』という本を読んでみました。そこに書かれていたのが○○というポイントです。そこで実際やってみたんです。それは、(ここに具体的なエピソードを入れます)。というように本当に効果がありました」
3. 最後のまとめ(1分間スピーチなら15秒程度の長さ)
「今日お話したことは……」「最後に……」など、ここで自分の感想・意見や提案を具体的に話すことが効果的です。まとめは、聴き手に一番残る箇所です。ぐだぐたしないように、しっかりと言い切りましょう。
(例)「今日お伝えしたかったのは、本を読むだけでなく実際にやってみるべきなんだということです。私は、今まで読んでわかった気になっていたのだと気づきました。本に書かれていて気づいたことを、ひとつだけでも行動してみると書籍代は十分に元が取れると思います!」「ありがとうございました!」
構成の割合(時間配分)は目安です。内容の説明に全体の65%~70%以上は使いましょう。それ以下だと話のまとまりがなくなります。聴き手は、話し手が最も時間をかけているところが、伝えたいポイントだと考えるからです。何度も繰り返して練習をすると、感覚的にわかってくるはずですよ。
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