挨拶・自己紹介のスピーチ例、完全コピーはNG?!

スタート

好感度の高い挨拶で気持ちのいいスタートを

「入社のスピーチをお願いします」。新卒でも、中途採用でも、そう予告された人の大半が、インターネットなどの情報からスピーチ例を検索すると思います。無難な挨拶をしたい人ほど、そのとおりに話そうと思うのではないでしょうか。しかし、いわゆる美しい挨拶事例の完全コピーにはリスクもあります。

島国という独特の文化が背景にあった日本人は、伝える言葉そのものだけでなく、声のトーンや雰囲気、しぐさなど、言葉の周辺情報(パラランゲージ)を読みとることに長けています。

「口では謙遜しているけれど、相当自信がありそうだ」
「謝ってはいるけれど、本当は反省していないようだ」

といったように、皆さんも無意識のうちに行間を読んでしまった経験があるのでは?

素晴らしい内容を口にしても、心からの言葉でない場合、逆に不快に感じることがあります。ある例をご紹介しましょう。

先日、近所のスーパーに買い物に行った時のエピソードです。

そこのお店では、レジで会計が済むと、手を体の前で重ねて「ありがとうございます、またお越しくださいませ」と言いながら、深く頭を下げるということがマニュアル化されています。夕暮れ時などは、忙しいこともあり、丁寧過ぎる挨拶を、ぞんざいに行っているという、不思議な現象が見られます。

ある日、レジで小銭を出すのに手間取ってしまった時のこと。例の丁寧な挨拶をしながら「チッ」と舌打ちが聞こえたました。丁寧すぎる挨拶に心がこもっていないことはわかっていましたが、言動と気持ちの不一致が相手を不快にさせることを体感した次第です。

これは極端な例ですが、言動の不一致は、ある種の不快感に繋がります。美しい入社スピーチ例を丸暗記しても、パラランゲージや心意気などが一致しない場合、むしろ心象が悪くなってしまうことも。自分らしい心のこもった挨拶を構成するのが大切です。

3つの基本項目でスピーチの土台を作ろう

自分らしい挨拶といっても、奇をてらったものは好ましくありませんし、過度な自己アピールや流暢さも不要です。そもそも入社のスピーチはなんのためにやるかを考えた構成にしましょう。

これから一緒に働く仲間としての挨拶という観点から、以下の3つの項目を織り込んで、まずはスピーチの土台を作りましょう。

  • 簡潔な自己紹介
  • 得意なこと
  • 指導のお願い

<例文>中途入社の場合
本日入社いたしました、○○○○です。マーケティングでキャリアを積んできまして、前職ではWEBマーケティングを担当していました。パソコンには詳しいので、なにかお困りのことがあったらお声掛けください。この業界はわからないことだらけですので、一から勉強したいと思っているところです。皆様、ご指導よろしくお願いいたします。

<例文>新卒入社の場合
本日入社いたしました、○○○○です。出身は○○で、学生時代はずっと野球をやっていました。休日も練習がありましたので、粘り強さと体力には自信があります。ご迷惑をおかけすることもあると思いますが、粘り強く仕事に取り組んでいきますので、どうぞご指導よろしくお願いします。

基本の構成を参考に、あまり堅くない自分らしい言葉で作ってみましょう。長すぎずシンプルなほうが失敗も少ないのでお勧めです。

次のページでは、基本の構成に自分らしさをプラスするコツと、自己紹介で損をしないための変換テクニックをお伝えします。