このところ不動産会社の大型倒産がニュースになることが多くなっています。もしもマンションを買ったあとで売主の不動産会社が倒産したらどうなるのでしょう。被害を未然に防ぐ方法はあるのでしょうか?

契約前なら被害は最小限でとどまる

売主の倒産でいちばん困るのは工事が止まってしまうことだ
売主の倒産でいちばん困るのは工事が止まってしまうことだ
マンションの売主が倒産したときにどんな問題が発生するかは、マンションの購入がどの段階まで進んでいるかにもよります。売買契約を結ぶ前であれば、契約を取り止めればよいだけです。せっかく買おうと思ったマンションが買えなくなるのは精神的にはつらいかもしれませんが、経済的なダメージはほとんどありません。購入の申し込みを済ませて申込証拠金を払った後だとお金が戻って来ないことも考えられますが、せいぜい10万円程度の被害で済みます。

問題になるのは、契約を交わして手付金を払ったあとで、建物の引き渡しを受ける前に不動産会社が倒産してしまったケースです。最悪の場合はマンションの建設工事がストップして入居できなくなるだけでなく、支払った手付金が戻って来ない事態も考えられます。

倒産後も事業が継続されるケースは少なくない

とはいえ、引き渡しの前に売主が倒産したからといって、すぐにその企業が消えてなくなるわけではありません。多くの場合は民事再生法や会社更生法が適用され、スポンサー企業の支援など受けながら事業を継続していくことになります。その場合、建設途中だったマンションの工事も続行され、建物の引き渡しを受けられるケースが一般的でしょう。

ただしニュースで「民事再生法の手続き開始をめざす」と報道されても、それで安心とも言い切れません。結局、支援してくれるスポンサーが見つからずに破産となり、会社がなくなってしまうケースも少なくないからです。もし売主が倒産したとのニュースを見聞きしたら、事業や工事が継続されるのかどうかに注意を払う必要があります。

ゼネコンやJV企業が事業を引き継ぐケースも

仮に売主が破産などとなって会社そのものがなくなってしまう事態になっても、まだマンションの工事が続行されるケースはあります。例えば施工を請け負っているゼネコンが事業を引き継ぎ、自らスポンサー企業を探して工事を続けるケースです。この場合は売主が変わってしまうことになりますが、ゼネコンやスポンサー企業の信用度が高ければさほど心配はいらないでしょう。

また、複数の企業が売主となる共同事業(JV)の場合は、そのなかの1社が倒産してもほかの企業が事業を続けるケースが少なくありません。倒産した企業がJVの中で出資比率の高い幹事会社である場合でなければ、工事が続行される可能性は高いでしょう。

工事がストップした場合はどうなる?