ついに決意
▲自分のやりたかったことというのは、自分の両親がやれなかったことに端を発することが多いんです。 |
そのひと言が、兼元さんの決意を固めた。「本当にやれるのか? 儲かるのか?」とビジネスモデルを検証しつつ、「自分でやらなくて誰がやる」という使命感に駆リ立てられた。ついに名古屋にある妻の実家を訪ねると、妻は兼元さんを待っていてくれた。しかも、兼元さんが送り続けた資金はすべて貯金してあった。
兼元さんはその資金で有限会社オーケイウェブ(現株式会社オウケイウェイヴ)を設立。「市民レベルの国連になりたい!」という夢を掲げ、瞬く間に国内最大手のQ&Aサイトに成長させた。2006年6月にはついに株式上場。兼元さんはホームレスから上場企業の社長という前代未聞の快挙を成し遂げた。
「“はたらく”とは、自分の周囲(はた)を楽(らく)にするという意味。だから自分のためというキャリアプランであれば、僕はキャリアプランには反対です。困っている人を助ける。それが仕事なんです。周囲のためになろうと思い続ければ、自然とキャリアはついてきます」
学生時代から身障者のための製品デザイングループを結成し、困っている人に適切な助言を与えるQ&Aサービスを立ち上げた兼元さんらしいキャリアアドバイスではないか。
▼関連リンク
・オウケイウェイヴ兼元社長のライフマップ<前編>
・OKWave兼元社長のオリジナル手帳