▲フレッシュテック吉田英治社長 70年東京都生まれ。91年大学中退。93年警備会社から大手広告代理店に派遣され、翌年、社長の運転手兼秘書に。その後ワインの酸化を防ぐワインセーバーのアイデアを思い付く。2002年エブリデイワイン(現フレッシュテック)設立。参考記事「アルバイト経験というキャリア」 |
その酸化を防ぐ世界初のワインセーバーが、株式会社フレッシュテックの「WHYNOT」である。これを開発したのは同社吉田英治社長であり、この技術をコーヒーセーバーに応用するなど事業拡大を続けている。
しかしながら当の吉田氏は、技術者でもなければ、ワインの専門家でもなかった。学生時代はバレーボール選手を目指していたが、お酒はまったく飲めない体質、「お酒を飲むのは年に2、3回」なのだという。バレーボールの道に挫折すると大学を中退し、コンビニや引越しのアルバイトで働くフリーターになっていた。
その後「ワインを酸化させないワインセーバー」のアイデアを思い付き、「図工は嫌いだった」が、自宅にあった文具などで試作品を作り上げた。そのアイデアが後に「国際特許」を取得し、フレッシュテック社の技術基盤になった。吉田氏は何とも不思議なキャリアをたどってきた人物といえる。
研究開発型メーカーの立ち上げに欠かせない「技術力」「資金力」「経営力」などが、すべてゼロだったにもかかわらず、世界で勝負できる製品を作り上げた吉田氏から、「キャリアに限界などない!」ことを学びたい。