キャリアプラン/キャリアアップの方法

目標・目的を持つだけでやる気が高まる(2ページ目)

GWが明け、さあビジネス本番というところですが、イマイチやる気が出ない方もいるかと思います。今月は、五月病から逃れるために、やる気を維持する方法がテーマです。今月3回に渡り、連載していきます。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

目標・目的を持つだけでモチベーションが高まる

目標・目的が明確な人はこんな表情はしないものです。
モチベーションを維持する最も直接的な方法が、モチベーション自体を上げることです。そのための最も有効な方法は、目標・目的を明確化することです。

自分の人生で充実していた時期を思い出してみてください。自分で決めた目標・目的達成を目指して毎日を過ごしている時期は、忙しくともハリのある日々を過ごせていたのではないでしょうか。そのハリこそモチベーションが高い状態のことを示しています。

何かを目指すこと、つまり「目的意識」を持って行動することで、自分の行動の一つ一つが「目指すべき目標・到達点」につながっていくことが感じられ、やる気が更に喚起されていきます。目標・目的を持つということはそれだけでモチベーションを高める効果があるのです。

しかし、「部長になりたい・役員になりたい」や「お金持ちになりたい、高い車が欲しい」というような漠然としていて抽象的な目標では、持続力のあるモチベーションにつながりません。一時的に上がってもすぐに冷めてしまいます。

そこで大切なことが、目標・目的を明確化するということです。世の中で成功しているといわれている人々に共通していることは、他の人々よりもより具体的な目標や自分の将来像を抱いているという点です。

これは世界的に有名な、成功哲学の祖であるナポレオン・ヒルの成功哲学の3原則の中でも一番目に提唱されています。ナポレオン・ヒルは鉄鋼王アンドリュー・カーネギーに依頼されてアメリカの成功者や大富豪を研究し、成功のための哲学を打ち立てた人物です。

彼によると成功者や大富豪に共通する3原則があります。

1.目標の明確化
2.余計に仕事をする習慣
3.絶対にやる、絶対にできるという揺るぎない信念


の3つです。

彼の提唱する成功哲学を要約すると「明確な目標を立て、綿密な行動計画を作り、揺るぎない信念を持って忍耐強く取り組むこと」が重要だということです。

よく野球選手は「3割30本30盗塁」と目標を定量化したり、前述したように、ワタミの社長である渡邉美樹氏も「夢に日付をつけなさい」と自分の目標に日付をつけて具体化することの有効性を説いています。成功している人ほど定量化されて期限まで設けられた具体的な目標を持っています。

目標と目的を明確化することには
1.成功イメージ・到達点が具体的なため、その達成に向けての戦略も具体化される
2.戦略実行のプロセスで、自己評価しやすい(進捗状況管理・成長実感を得やすい)

の効果があります。

上記の1、2によってモチベーションのアップダウンの波を小さく抑えられるのです。方向性がしっかりと定まることによって自分の行動にブレがなくなり、労力と時間の無駄を減らすことができます。目標の具体化は、モチベーションを高く長く保つ上で一番重要なことです。

次のページでは、5W1Hの明確化された行動について考えていきます。
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