ボストン コンサルティング グループは、経営戦略に焦点をあてた世界初の経営コンサルティング会社。意外と知られていないことだが、歴史ある同社2番目の拠点が東京事務所である。2003年には名古屋にも事務所を設立。水越豊氏は2005年1月、その両方を率いる日本代表に就任した。一流コンサルタントの原点に迫る。
最初は製鉄所勤務
▲ボストン コンサルティング グループ 日本代表 水越 豊 氏 1956年生まれ。東京大学経済学部卒業。80年新日本製鉄入社。88年スタンフォード大学MBA。90年ボストン コンサルティング グループ入社。2004年シニア・ヴァイス・プレジデント就任。05年1月日本代表就任。参考記事『それなりの人、ならではの人』 著書に『BCG戦略コンセプト』がある。参考記事「それなりの人、ならではの人」 |
知的好奇心が刺激される面白そうな仕事だが、意欲に燃える新人水越氏に大きな壁が立ちはだかっていた。それは検討・判断の結果、縮小や見直しが必要となった部門の部門長たち。部門長にとっては、新人の判断によって自部門が消滅する恐れもある。組織全体にとって正しいことも、各部門にとっては不利益であることが多いのだ。