日本初の外国人頭取 タッド・バッジ頭取(3ページ目)

地方拠点で得たリーダーシップ経験

▲スタイリッシュなセミナールーム。投資セミナーなどが開催されている。

アトランタで就いた仕事は、債権回収センターの管理職。これまで経営コンサルティングなど、会社の戦略を考える仕事から、一転して現場の第一線で仕事することになりました。

ところが、そのセンターは極めてルールが厳しく、就業ルールに縛られた社員は、その能力を発揮できていませんでした。

同僚の管理職はキャリア15年以上のベテランぞろいでしたが、バッジさんは周囲の批判を恐れず、思い切って社員に権限を与えました。

その結果、部署の業績が向上したのです。

この体験で、当初「キャリアが犠牲になった」と思った異動も、リーダーシップ経験を積む、貴重なキャリアになりました。

転職を見極める４つの条件

▲「成長できるなら踏みとどまるべきだ」

この経験からバッジさんは、どんな職場でも次の４つの要素が１つでもあれば、その場に踏みとどまるべきだとアドバイスします。

1.新しいものを創ることができる
2.何かを改善することができる
3.新しいことを覚えることができる
4.会社にとって重要なプロジェクトであること

バッジ：ＧＥ時代のボスが、与えられた仕事がこの４つの項目を１つも満たさなければ、異動するか、会社を変えた方がいい、と教えてくれました。

この４つに共通しているのは、自分を成長させること。もし会社自体が面白くなかったとしても、自分の仕事にこの４つのチャンスが含まれていれば、そこで力を付ければいいのです。それが最高のキャリアの防御策でもあるのです。

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