キャリアプラン/キャリアアップの方法

コミュニケーション力の磨き方(2ページ目)

キャリアアップにコミュニケーションは必須条件。でも、あなたのコミュニケーションは、聞き手を満足させるコミュニケーションだろうか?自分勝手なコミュニケーションに陥ってはいないだろうか?

執筆者:牧田 幸裕


コミュニケーションのトレーニング不足

コミュニケーションのトレーニングができていない
「解答」のトレーニングは経験してきたが、「問題把握」のトレーニングは不足している
相手が聞いていることに適切に答えられれば、コミュニケーション力として認められるということが分かりましたか?しかし、それに気づくのは意外に簡単なのですが、多くの方が実は実践できていません。その原因は、これまでのトレーニングにあるのです。

「何を聞かれているのか、何が問題なのか」を真剣に考える機会を、私たちはこれまであまり多く持てませんでした。高校入試や大学入試を思い出してください。答えなければならないことは極めて明快で、例えば答えが2つあるような曖昧な問題は、マスコミで叩かれるような状況でした。だから、私たちは「何を聞かれているのか、何が問題なのか」をあまり意識せず、早く正確に「答えること」だけに集中してきたのです。

だからこれまで、曖昧な問題を解くことの経験が少なく、明快な問題の解答に慣れきってしまっているので、聞かれていることや問題を意識するトレーニングが、全く不足しているのです。

実際のコミュニケーションでは、聞き手が必ずしも明快な質問をしてくるとは限りません。だから、曖昧な質問をされた時に、その質問を自分勝手に解釈して、聞き手が聞いていない自分勝手な回答をしてしまうことが非常に多くなるわけです。これではコミュニケーションは成り立ちません。

コミュニケーションのコツは、いきなり答えないこと

上手なコミュニケーションのコツは、ズバリ「いきなり答えない」こと。質問を受けたら、まず、コミュニケーションをとっている相手、すなわち聞き手が、

■何を聞いているのか
■何を求めているのか
■何を答えたら、聞き手の疑問に答えたことになるのか

を、じっくり考えます。その上で、それに対する自分の考えを述べていけばよいのです。

質問にすぐに答えないと、反応が悪いという評価をされてしまうのではという心配は無用です。聞いていることに答えられない人と、ゆっくりだけど聞いていることに適切に答える人であれば、間違いなく後者のほうが高く評価されます。なぜならば、聞いていることに答えられなければ、そもそもコミュニケーションが成り立たないからです。

最初は聞き手の求めていることが何なのか、判断するのに時間がかかってしまうかもしれませんが、上の3点のポイントを押さえておけば次第に慣れてきます。そうすると、反応スピードもだんだん上がってきます。「聞き手が何を聞いているのか、しっかり考えてから答える」というトレーニングを是非、日々のコミュニケーションで実行してみてください。最初は難しく感じてしまうかもしれませんが、コミュニケーションスキルアップの効果は的面です。

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