3/3 行動変容を起こす手帳術 [キャリアプラン] All About

「行動変容」を起こす手帳術

【行動変容】心理学用語。行動を変化させること。今までの行動パターンを望ましいものに変えること。

―――せっかくご紹介いただいたようなシートを記入しても、「結局何も変わらなかった」という人が多いと聞きます。自己分析や新たに定めた目標を、本当の意味で生かす方法をアドバイスしていただけませんか？

▲「藤田氏の手帳」自己分析シートなどを縮小コピーして貼る　

藤田：確かにそうですね。キャリア研修の講師を数多く務めていますが、研修でせっかくシートを作成しても、終わったらそのままという人が多い。人間の行動を変化させるのは、なかなか難しいと実感しています。

しかし、我々人事コンサルタントは、心理学の用語で「行動変容」というのですが、「人の行動に変化を起こす」のが仕事なんです。

人間は、意識→行動→価値の順に変化します。意識は研修を行なえば、その場で変化するケースが多い。最終的に、研修の目的は、行動の変化が習慣化した「価値」に変化を起こすことです。ですから、研修実施後のフォローとして私は、具体的な「行動」が変化したかをチェックします。

私が受講者に指導しているのが、研修で作ったシートを「縮小コピー」して手帳に貼るという、とても簡単な方法です。

実際、私もやっているんですよ。こうしておけば、自己分析の結果で、例えば「感情的になりすぎる」と出たとき、職場で「カッ」としたときに、手帳を見て冷静になれる。

手帳は、行動変容を起こす有効なツールです。先ほどの「他流試合」も、ビジネスパーソンは忙しくて、そんな時間も取れないという人が多い。だったら、月に１回第３木曜日は勉強会に参加する、と手帳に書いてしまえばいいんですよ。

手帳に限らず、自分に合った方法を選べばよいかと思います。とにかく、自分に行動変容を起こすには、行動を変え習慣化しなければなりません。まずは意識を変えることは第１歩ですが、それを維持するのはなかなか難しいことです。

ツールを上手に使いながら行動変容を起こし、今年をぜひ自分改革の年にしてください。