今日が仕事初めという人も多いだろう。心機一転、2005年は「顔の見える人材」を目指しませんか?
勝ち組人材として生き残る“3つの条件”、「技(スキル)」と「人間的魅力」、そして「ネットワーク」について解説する。
市場価値測定研究所 藤田 聰 所長 プロフィール |
1.「顔の見える人材」を目指せ
2. 市場価値の構造「セブンレイヤーズ・モデル」
3. あなたが今、辞表を出したら―――
4. 人を引き付ける人間的魅力
5. 自立と連帯のネットワーク
「顔の見える人材」を目指せ
―――「勝ち組」と「負け組」がハッキリする時代と言われています。2005年以降、「勝ち組人材」になるヒントを教えていただけませんか?藤田:これからの時代、「顔の見える人材」になるべきではないでしょうか。かつては、個人は組織の中に埋没していました。しかし、最近はマリナーズのイチロー選手や、ヤンキースのマツイ選手のように、組織より「個人」に注目が集っています。ビジネスパーソンも、個人の「顔」で勝負する時代になったのです。
そこで問われるのが個人の「技(スキル)」です。イチローもマツイも、圧倒的な「技」があるから「顔」が見えるのです。「勝ち組」つまり、市場価値が高い人は「技(スキル)」を持った人なのです。
市場価値の構造「セブンレイヤーズ・モデル」
しかし、「技(スキル)」は、業務ごとに異なるものです。ビジネスパーソンの市場価値を考えるとき、プログラマーと営業マンを「技(スキル)」で比較できません。そこで、当社は「技」を形成する「筋肉」に注目し、「セブンレイヤーズ・モデル」を開発しました。 「セブンレイヤーズ・モデル」 市場価値の構造をまず知ろう (c) 市場価値測定研究所 2005 |
これはビジネスパーソンの「基本スキル(筋肉)」を構造化したものです。市場価値の向上を意識するならば、その構造を頭に入れておいてほしいですね。
勝ち組人材「3つの条件」
―――読者はある程度キャリアを積んだ方なのですが、これから市場価値を高め「勝ち組人材」になる上で、現時点でクリアしておくべきチェックポイントはありますか?藤田:勝ち組として生き残るには、次の3つの条件を満たしていることを、まず確認すべきでしょう。その条件とは、「技(スキル)」と「人間的魅力」、そして「ネットワーク」、この3つを持っていることです。
あなたが今、辞表を出すと
あなたは、キャリアにふさわしい「技(スキル)」を、兼ね備えていますか? それを判断する、面白い方法をお教えします。上司に辞表を提出するのです。
そこで「頼むから辞めないでくれ!」と懇願されるか、「分かった」とあっさり受領されるか。あなたが職場の戦力とされているか、ハッキリします。
実際に辞表を出すわけにはいきません。心の中で辞表を出した状況を想像してみましょう。上司があなたの辞表を、あっさり受領しそうだったら、あなたは十分な「技(スキル)」を身に付けたとは言えません。
現在の職場で、人に自信を持って言える実績を残す、それが先決です。