キャリアプラン/キャリアプラン事例

松井証券の大改革に学ぶ(4ページ目)

大正7年創業、小規模な地場証券だった「松井証券」が、突如あらわれたリーダーのもと、大改革を成し遂げる。同社をネット証券No.1に導いた乱世の経営者「松井道夫」社長の仕事術に、生き方・働き方のヒントを得る。

執筆者:角田 正隆

徹底する力

▲「私が『ディスカウント・ブローカー』なのではなく、周りが『ハイプライス・ブローカー』なのです」
松井証券は、ネット証券として知られる以前から、松井社長の決断で、手数料自由化に先駆け、株式保護預り料の無料化、店頭登録株式の委託手数料の半額化に踏み切った。

「業界からは『とんでもない』と非難が集中しました。私のやり方を 『ディスカウント・ブローカー』と揶揄する人もいますが、私から見れば周りが『ハイプライス・ブローカー』なのです(笑)」(TAC社長との対談より引用)
※ディスカウント・ブローカーとは、手数料の値下げを行い、取引量を増やし、利益を稼ごうとする証券会社のこと

当時は、横並びの業界体質を打ち破る、画期的な出来事だった。松井証券の改革を象徴する決定として、多くの証券関係者に衝撃を与えた。ネット証券最大手として、その地位を確立した今も、改革の手は緩めない。

先日は、会社が株式を上場する際、証券会社が受け取る手数料の無料化を宣言。再度、証券業界にショックを与えた。これまで個人相手のビジネスで成功を収めてきた松井証券。これからは法人向けでも台風の目となりそうだ。

徹底して業界常識に挑戦し、それが無意味だったことを証明する松井氏。一度や二度ならパフォーマンスかもしれないが、そこまで徹底すると凄みを感じる。

>>松井道夫氏「日本を熱く語る」

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