この秋に受験生がやっておくべき2つの勉強
東京都立高校の過去問
・分野別問題集を解く勉強
・総合問題を解く勉強
分野別問題集とは、英語の文法や長文の問題集、数学の計算問題や図形の問題を集めた問題集のこと。
例えば、歴史ではこれまで時代順に単元ごとの勉強をしてきたことでしょう。しかし、入試問題では時代の区分に関わらず出題されるので、問題を解いているときに「鎌倉時代の文化だったかな」「平安時代の文化だったかな」と、このような混乱がしばしば起こります。このようなことにならないためにも、入試本番を迎えるまでに、文化なら文化についてまとめて勉強し直す必要があります。これが分野別問題を解く理由です。
総合問題を解く理由は、言うまでもありませんが入試問題を解く練習になるから。これは言い換えると、大会前の練習試合といったところでしょうか。
特に重要なのが、英語や国語のような文章が出題される教科で、「教科書にない文章(「初ものの文章」とガイドは呼んでいます)」の問題を解くことです。読解力が十分でない受験生は、入試で出題されるような「初ものの文章」に弱いと言われます。定期テストでは、授業で習った内容(文章)がそのまま出題されることがほとんどですから、文章をよく読まなくても内容が分かってしまいます。しかし、これは真の読解力ではありませんので、入試では通用しません。「初ものの文章」をたくさん読んで、読解力をつける練習をしましょう。
市販の問題集、学校の問題集に関わらず、ほとんどの問題集には巻末に総合問題が収録されています。秋以降はこうした問題をたくさん解くことで、総合力を高める勉強が必要になります。
次に、教科別に注意点を挙げておきましたので、参考にしてください。
国語の注意点「記述問題や内容要約問題」
秋にやっておくべき勉強、教科別の注意点とは。
ですから、5教科の中でいち早く総合問題を解くことが可能な教科と言えます。記述問題や内容要約問題は、練習する機会がほとんどないと言っても過言ではないので、分野別問題集を購入して練習するとよいでしょう。
そのほか、特に苦手な分野がない場合は、分野別問題集に手を出す必要はないので、その分、他教科の勉強に充てるとよいでしょう。ただし、難関校を受験する場合は、少しでも点数を稼ぐために、分野別問題集も解いておいた方が無難です。漢字、熟語、慣用句、ことわざ、文学史、古文単語などの分野別問題集も解くようにしましょう。
社会の注意点「総合問題を解くことと、その後の復習」
社会の歴史分野と地理分野は、入試でこれまで解いたことがある問題とは違った切り口で出題されます。こちらは分野別問題集を解くことはもちろん、過去問をはじめとする総合問題集を解くようにしましょう。また、問題を解いた後、間違えた分野を中心に、もう一度教科書や参考書をまとめるなど、しっかりと復習をしましょう。
数学の注意点「まずは計算問題から」
数学の入試問題では、計算問題のような基礎基本の問題から文章題や図形問題のような応用問題まで、幅広く出題されます。その中でも、まず計算問題が解けることが大切ですから、計算問題を取りあげた分野別問題集を解くようにしましょう。計算問題がしっかりできるようになったら、関数、方程式、図形の問題といった応用問題を取りあげた分野別問題集に取りかかりましょう。