赤ちゃんの夜泣きの原因と対処法
夜泣きの原因は解明されておらず、対処法も赤ちゃんによってさまざま
<目次>
赤ちゃんの夜泣きは早くて生後3か月から
夜泣きはいつからいつまで続く?
ママもまとめて睡眠がとれるようになり、少し楽になる頃。ほっとひといき……と思った時に、まるで「そうはさせるか」とばかりに、始まるのが夜泣き。
夜泣きは赤ちゃんの発達の過程で、昼と夜の睡眠のリズムがつくられていくときに起こります。早い子で3ヶ月くらいから始まる子もいますが、だいたい6ヶ月から1歳くらいに始まることが多いよう。1歳ごろには落ち着くケースが多く、1歳半くらいには自然としなくなる子がさらに増えます。
しかし、中には、1歳を過ぎて夜泣きが始まる子もいますし、全く夜泣きをしないままに過ぎてしまう赤ちゃんもいて、とても個人差があります。
夜泣きとは? これって夜泣き? と思う前に
赤ちゃんが夜中に泣き出したからといって、必ずしも「夜泣き」とは限りません。赤ちゃんが泣いたのは、空腹が原因かもしれません。おっぱいやミルクを与えてみて、飲むようなら、好きなだけ飲ませてあげましょう。飲むと落ち着いて寝ることもあります。暑さ寒さが原因のときは、布団や衣類を調節します。おむつもチェックして、濡れていたらかえてあげましょう。病気が原因のこともあります。風邪の発熱、中耳炎、おむつかぶれや湿疹なども考えられます。日中から機嫌が悪く、普段と違うと感じたり、体に何らかの症状が出ていたりしたら、医師に相談しましょう。
一方、寝る前は普段と同じで機嫌も悪くなかったのに、夜中に急に泣きだし、原因が思い当たらず、思いつく限りのことをしてもおさまらない。1日だけでなく、同じような状況が何日も続く、といった場合は、夜泣きの可能性が高いです。
赤ちゃんの夜泣きの原因・理由は?
夜泣きの原因はじつは解明されていない
夜泣きの直接的な原因とはいえませんが、いつもと違う環境や経験、生活リズムの狂いが夜泣きの原因といわれることも多く、実際に、先輩ママたちの経験からも環境の変化が夜泣きに影響するのは確かなようです。また、日中の怖い体験や興奮したことを夜中に思い出すともいわれます。
例えば、
- 寝起きの時間がいつもと違った
- 昼寝が長すぎた、短すぎたもしくはできなかった
- 食事の時間がいつもと違った
- お散歩に行けなかった、お散歩時間がいつもより長かった、コースが違った
- お出かけした
- 新しい乗り物に乗った
- 新しいおもちゃに大興奮した
- 引っ越しした
- 実家へお泊りした
- 友達の家に遊びに行った、来客があった
- 外で一日工事をしていてうるさかった
- 天気が悪かった、暑かった、寒かった
これらは、環境の変化を理解できるほど、赤ちゃんの感覚が成長したことでもあり、記憶力がついて、日中のことを長く覚えられるようになったからでもあります。
なるべく、毎日を規則正しい生活リズムで過ごすのが理想ですが、お出かけしなければならないこともありますし、おじいちゃんおばあちゃんや友だちが会いにきてくれることもあるでしょう。
夜泣きがひどくなっては困るからと、外出や来客まで厳しく制限することはありません。それは、ママのストレスにもなりかねません。赤ちゃんの成長のためにも、新しい刺激をたくさん与えてあげることは大事ですし。ただ、赤ちゃんのことを常に中心に考え、なるべく赤ちゃんに無理をさせないような予定を立てるようにしましょう。
夜泣きの時間帯・どれくらいの時間続く?
夜泣きの仕方や対処法は赤ちゃんごとに異なる
夜泣きも、このような眠り方の個性のひとつですので、当然、10人の赤ちゃんがいれば10通りあります。それぞれ対応も変わってきます。
大声でギャンギャン泣く子やさめざめと泣く子、だんだん声が大きくなる子や、体をよじらせて手足をばたつかせて泣く子、泣き顔だけする子など様々。夜泣きの時間帯・続く時間は、明け方近くに泣く子、1~2分で終わる子、30分以上泣きやまない子など、これも様々。一晩に何回も泣く子だっています。夜泣きからの卒業も、パタっと泣かなくなる子や、少しずつペースダウンしていく子、終わったと思ったらまた泣くと繰り返す子もいます。夜泣きスタイルは、赤ちゃんによってさまざまです。
我が子にあった夜泣きの対処法・対応を見つけよう
夜泣きスタイルがバラバラなのですから、対処法もたくさんあって当たり前。「これ一発ですぐに泣きやむ」なんて夢のような方法には中々めぐりあえませんが、ママへの負担が少なく、赤ちゃんの泣きがいくらかおさまる方法は必ずあるはずです。他の赤ちゃんには効果的だった対処方法が、自分の子にもうまくいくとは限りません。試行錯誤しながら「当たればラッキー」くらいの心構えで、探していきましょう。- 抱かれたり、さわられたり、ゆらゆらも効果的
おっぱいをあげる、ギュッと抱きしめる、抱いて静かに揺らす、ママのお腹の上に乗せてユラユラ、体をくっつけて添い寝、スリングで寝るまで抱っこ、ベビーマッサージ、背中やお腹をなでる、トントンする、手や足を握る、ママの耳たぶを触らせる、毛布やバスタオルで体をくるむ - 飲物を与えたり、お気に入りのもので気を引く
おっぱいやミルクを飲ませる、好きなおもちゃで一緒に遊ぶ、本人の写真を見せる、鏡を見せる - 音楽や音を使う
子守唄、お気に入りの音楽、オルゴール……。他にも、耳元で「大好きだよ」「ねんねしようね」「しーっ」と言い続ける - 環境を変えて気分をも変える
別の部屋に行く、ベランダへ出る、外の空気に当たる、抱っこやおんぶでお散歩、深夜のドライブ、抱っこして階段の上り下り - 毎回決まったことをして、入眠の儀式に
寝る直前にぬるめのお風呂、絵本の読み聞かせ - わが家のオリジナル対策をみつける
一度起こしてしまう、部屋中の電気をつけて明るくする、あきらめて寝るまでママやパパは寝ているふりをする
夜泣き対策の王道は、昼間目いっぱい遊ばせること
夜泣き対策の王道は、生活リズムを整えて昼間に体を使った遊びをすること
起きているときに、体を使った遊びをたくさんさせることで、夜は疲れてすぐに寝るようになるというもの。疲れていると、すぐに寝入ることも多く、「ずっとこの方法で乗り切った」というママも多いよう。でも、張り切って遊ばせ過ぎてしまって、「赤ちゃんが興奮して寝なかった」とか「私のほうが疲れてしまって、失敗」という体験談も。
昼間に元気に活動させることは、生活リズムを定着させるためにも大切なこと。ぜひ試してみましょう。
夜泣きに悩んでいるのはあなただけじゃない
病気ではないので、時期が来れば自然になくなるものとわかっていても、夜中に激しく泣かれるのはつらいものです。夜泣きは全体の8割のママが経験するという統計データがあります。それだけたくさんのママがあなたと同じように悩んでいて、それだけ多くの先輩ママたちが夜泣きを乗り越えてきたということ。
夜中にひとりで、泣き叫ぶ赤ちゃんを前に辛くなってしまったら、何百人、何千人のママたちが、たった今、あなたと同じように赤ちゃんをあやしていることを思い出しましょう。私だけではないと思えたら、ほんの少し気持ちが軽くなりませんか。
夜泣きにはいつか終わりがくる
ママがイライラすると、その気分は赤ちゃんにも伝染します。心が落ち着かなくなり、ひどくなるばかりでしょう。夜泣きは永遠ではありません、1歳半までには落ち着く子が多いと言われています。あまり深刻にならないで、ゆったりと余裕を持ってそのときを待ちましょう。長期戦に備えて、体力を温存しておくことが大事。朝でも昼でも、少しでも時間があるときには、横になって体を休めましょう。食欲がないこともあるでしょうが、しっかりちバランスのよい食事をとるように心がけましょう。
こんなときこそ、パパの出番。ママが「いつまで続くの~」と疲れ切った顔で抱っこするよりも、パパが「そのうち寝るんじゃない」と抱っこしたら、意外とあっけなく泣きやんだと言う話しもよく聞きます。
夜泣きにまいってしまったら、つらい気持ちを誰かに話しましょう。経験者はたくさんいます。母親に、自分のときの話を聞くのもいいでしょう。ママ友達とのおしゃべりも楽しくてリフレッシュできます。育児サークルやイベントに参加するのもおすすめ。保険師さんや、小児科の医師に相談するのもよいでしょう。
赤ちゃんの笑顔や、日々成長する姿は、きっとママを力づけてくれるはず。睡眠不足やストレスを上手に解消しながら、元気にこの時期を乗り切りましょう。夜泣きが終わる日が、この先にあるのは間違いありません。
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